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週刊文春エース記者が激白!スクープの裏側

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週刊文春記者×大根仁監督 『SCOOP!』特別対談第2回
映画『SCOOP!』の撮影がスタートしたのは昨年10月。大根仁監督によれば、当時は芸能スキャンダルが今ほど活発化していなかったが、今年に入り週刊文春がスクープを連発したことにより、俄然、物語世界を支える背景にリアリティーが増したという。スクープカメラマン、都城静(福山雅治)と新人女性記者、行川野火(二階堂ふみ)の凸凹な二人三脚を描く本作。週刊文春のエース記者A氏はどう観たのか?(司会進行・文:相田冬二)

【FLASH記者が語るスクープの裏側はこちら】

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■『SCOOP!』は営業妨害!

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(C) 2016映画「SCOOP!」製作委員会

記者A氏:本編を観たんですけど、これ、営業妨害ですよ! 僕らの手口がバレちゃうじゃないですか(笑)。それはともかく、シャッター音を聞くと高揚して、現場にいるような感覚になって、「撮れ! 撮れ! 撮れ!」と静のような気分になっちゃいました。

大根監督:珍しい目線ですね(笑)。普通のお客さんは、野火の目線で観ると思うので。

記者A氏:映画でも描かれていますが、張り込み時間って、ものすごく長いんですよね。2日間平気で徹夜したり、徹夜しても結局撮れなかったり(笑)。実際、撮れないことのほうが多いですから。昨日も朝4時まである女優さんを張っていたんですけど、結局スカでした。女子会の後に、男と会うはずだと祈っていたんですけど……。

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大根監督と記者A氏

大根監督:女子会から、そういう流れになることはないんじゃないの?

記者A氏:あるんです。たまに! そんな期待をしながら待つしかないんですよ(笑)。

大根監督:今回、映画を作るにあたって写真週刊誌さんに取材したんですけど、皆さん、こんなふうにすごくしゃべりたがるんですよね(笑)。「このネタ、面白いんですよ!」って。これはすごい鉱脈だな、絶対面白く出来るなとは思いましたね。

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■「怒り」が絡んだ取材は、いい記事になる

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斎藤工演じる政治家の密会スクープの元ネタって……

記者A氏:『SCOOP!』で取り上げているスクープの元ネタ、僕が担当していたものが多いんですよ。

大根監督:「担当」って(笑)。

記者A氏:「取材」させていただきました(笑)。泥酔のスクープは◯◯◯◯が元ネタで、アイドルとのキスのスクープは◯◯◯◯が元ネタでしょう?

大根監督:そうです。でも、そのままやるとストレートすぎるので、いろいろとミックスしています。

記者A氏政治家(斎藤工)の密会スクープは◯◯◯◯◯が元ネタですよね?

大根監督:イケイケの政治家が女性と密会するとしたらどこだろう? と考えた末、いわゆる高級ホテルではなく老舗のホテルのほうがありそうだなと思って。そしたらその後、実際にある政治家が某老舗ホテルでスクープされて。想像が現実になりましたね。

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情報屋もいるんです!

記者A氏:(静の親友で情報屋の)チャラ源(リリー・フランキー)さんみたいな、情報提供してくる人も何人かいますよ。あんな悪い人じゃないですけど(笑)。ああいう人たちといかにうまく付き合うかも大事なんです。逆に言うと、今回もこうして監督と仲良くなったんで……。

大根監督:いや、仲良くなってないですよ(笑)。

記者A氏:せっかく知り合えたんで(笑)。

大根監督:もちろん、こういう仕事しているから、「マジですか!」という芸能ネタを2つか3つは持っていますけど、それは……(笑)。

記者A氏:ですよね(笑)!

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大根監督:写真週刊誌さんに同行取材したときも「監督、何かネタ、持っているんですよね?」と言われ(笑)。「あるけど、言わないよ」って(笑)。

記者A氏:はい。匿名で取材に応じてくださる人たちには「このことが許せない」という思いがあるんですよね。だから告発する。「怒り」が絡んだものは、やはりいい記事になる気がします。

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■スクープは「狩り」みたいなもの

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週刊文春は中年ジャンプ!?

大根監督:文春さんは、大人の「少年ジャンプ」ですよね。「中年ジャンプ」って呼んでいるんですけど(笑)。毎週読んでいますよ。

記者A氏:ありがとうございます。あと、打ち上げのシーンはいいですね。映画の中でも描かれていますが、確かに記者同士でいがみ合うこともあるんです。でも何か大きなスクープがとれたりすると、みんなで酒を飲んで「よかったよね!」と(笑)。単純なんです。

大根監督:仕事としては超シンプルですよね。カメラマンさんは、もう少し7つ道具的な機材を駆使して撮影しているのかと思っていました。でも、望遠(レンズ)と、カバンカメラぐらいなんですよね。

記者A氏:結局、犯罪はしちゃいけないですから。劇中では花火を打ち上げてスクープを撮るというシーンがありましたが、今はいろいろと制限が厳しいですよ。たとえばドローンで撮ったりはできないですから。コンプライアンス的なことは問われるし、こっちも考えますよね。7つ道具的なもので盗撮めいたことは厳しいと思う。まあ、「狩り」みたいなもの。確かにシンプルです。

大根監督:キジが捕れる日もあれば、熊が捕れる日もあると。

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次回作は記者目線で!

記者A氏:どうなるかはわからないんです。ラッキーパンチが当たるときもあれば、スクープの神様が降りてくるときもある。次はぜひ、記者目線で描いてほしいですね。個人的には、野火ちゃんが今後どういう記者になっていくのかが気になります。野火ちゃんの3年後に期待!

大根監督:しかし、この感じだと張り込みのとき、ずーっとしゃべっているんじゃないですか? 野火みたいな女性記者に嫌がられていませんか(笑)?

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記者A氏:しゃべっていますねえ(笑)。でも、しゃべっていたほうがいいんですよ。車内でテレビとか観ちゃうと、スクープを逃しちゃうから。しゃべっていて、目だけはターゲットを狙っているのが一番いいんです。いや、これだけしゃべっているのは大根監督に会えた嬉しさからですよ!

大根監督:今、懐かしい気持ちになっています。1年くらい前に取材していたときも、記者の皆さん、こんな感じだったなと(笑)。

映画『SCOOP!』は全国公開中

映画『SCOOP!』オフィシャルサイトはこちら

【対談第1回:FLASH記者が語るスクープの裏側はこちら】

週刊文春
1959年4月創刊当時から、コンセプトは一貫して「新聞・テレビが書かない記事」。今年は、ベッキーとゲスの極み乙女。の川谷絵音の不倫疑惑をはじめ、業界を震撼させるいわゆる「文春砲」を次々に連発。毎週木曜日発売。

大根仁監督
1968年生まれ。演出家・映像ディレクターとして、数々のドラマやPVを演出。初映画監督作品『モテキ』が、第35回日本アカデミー賞話題賞(作品部門)を受賞。そのほか監督した作品にドラマ「週刊真木よう子」「まほろ駅前番外地」、映画『恋の渦』『バクマン。』がある。次回作は『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』

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