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高梨臨、女優としての自分、そぎ落とした 『種まく旅人~夢のつぎ木~』単独インタビュー(1/2)

Lethal
高梨臨

 日本の第一次産業を応援する『種まく旅人』シリーズ第3弾『種まく旅人~夢のつぎ木~』。岡山県赤磐市の桃農家を舞台に、若手実力派の高梨臨が、夢と現実のはざまでもがき苦しみながらも、しっかり前を向いて一歩を踏み出そうとする若者を演じている。作品を通じて「知らないうちに色がついてしまっていた自分をリセットしてくれた」という高梨が、本作の魅力や、撮影エピソードなどを語った。(取材・文:磯部正和/写真:高野広美)

■「伝えようとしてる」感じたまま演じる難しさ

Lethal
憧れの佐々部清監督作品への参加となった。

Q:本作のオファーを受けたときの感想をお聞かせください。

高梨臨(以下、高梨):台本をいただいて読んだとき、桃のことはわからなかったのですが、人と人とのかかわり合いだったり、人間関係が繊細に温かく描かれていてすてきなお話だなって思ったんです。あとは佐々部(清)監督がメガホンを取ると聞いて、いつかご一緒したいと思っていたので、うれしかったです。

Q:岡山県赤磐市でのオールロケだとお聞きしましたが、どんな場所でしたか?

高梨:緑が広がっているすてきな景色でした。ただ撮影が2015年の8月だったので、本当に暑かったです。でも灼熱の太陽を浴びて、澄んだ空気を吸うと元気になりました。土地にパワーがある感じです。また赤磐の人たちが、家族みたいな距離感でとてもいい方々だったので、実家に帰ったような感覚になれる場所でした。

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(C)2016「種まく旅人」製作委員会

Q:「いつか一緒に」と思っていた佐々部監督の印象は?

高梨:顔だけ見た時は「怖そう」ってビクビクしていたのですが、とてもチャーミングで優しくてかわいらしい方でした。スタッフを含め、皆さんファミリーみたいな雰囲気で包み込んでくださる方で、幸せな気持ちで過ごせた撮影でした。

Q:佐々部監督の演出はいかがでしたか?

高梨:本読みの際に「お芝居をしないでください」と言われたので、セリフをナチュラルに話そうと心掛けたのですが「伝えようとしているように感じる」と何度も言われました。なので限りなく普段の自分に近づける作業をして、フラットな状態で岡山に入り、感じたままを演じました。わたしの中の“お芝居”というものをそぎ落としてくださった感じです。

Q:「芝居をしないでください」というのは難しいオーダーですね。

高梨:佐々部監督が「(高梨演じる)彩音と臨ちゃんの中間」とおっしゃるんです。わたしが岡山に行って、桃農家をやっているというイメージ。台本を読んだとき、彩音って普通すぎてキャラクターがないなって思ったのですが、それがリアルに生きている人間、血の通った役なんだって思えて、当たり前の感情を当たり前にやるように心がけました。

■斎藤工とは打ち解けるスピードが速すぎ!

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斎藤工とは気心の知れた仲。(C)2016「種まく旅人」製作委員会

Q:農林水産省の職員役の斎藤工さんとの共演はいかがでしたか?

高梨:これまで3回ぐらい共演していて、バラエティー番組やショートフィルムの映画祭でも、ご一緒したことがあったので、すごくやりやすかったです。お互い飾ることがないキャラクターなので、心地よい現場でした。

Q:互いの距離感が徐々に縮まっていく役柄でしたが、佐々部監督が「意識して距離感を遠ざけた」というぐらい仲が良かったんですね。

高梨:そうですね、普通にべらべらしゃべっていたら「ここはもう少し……」みたいな演出はありました(笑)。斎藤さんと再会したのは何年かぶりだったので、最初の距離感は物語と同じぐらいだったのですが、打ち解けるスピードが速すぎたのでしょうね(笑)。

■着ぐるみの中も高梨臨!

Lethal
過酷だが、自然を全身で感じる撮影だった。

Q:本作では主演を務めました。

高梨:最初はプレッシャーも感じていましたし、現場でも不安でした。演技経験の少ない子に伸び伸びとお芝居をやってもらえるためには、どうしたらいいかと思っていたのですが、佐々部(清)監督に温かい空気を作っていただきましたし、(共演の)斎藤(工)さんも先輩なのに、そんなこと関係ないぐらいフレンドリーに接していただけたので、だんだんと不安はなくなっていったんです。

Q:この作品と出会ったことで得たものは大きかったですか?

高梨:知らないうちに自分に色がついてしまっていたんだなって実感しました。佐々部監督の「お芝居をしないでください」という言葉で、自分自身がフラットな状態に戻ることができたんです。それはとても大きなことでした。そして大自然の緑に触れることにより、心の底から深呼吸ができ、人間としても成長できたと思います。

Q:真夏の撮影は過酷だったんじゃないですか?

高梨:その場にいるだけでやせそうなぐらい暑かったですね。畑なので日陰もなく、よくわからない虫にも刺されました(笑)。でも自然を体で感じられて良かったです。

Q:「モモちゃん」という着ぐるみも登場しますが、あの中にも高梨さんは入っていたのですか?

高梨:当初は入る予定じゃなかったのですが、実際に入られている職員の方が演じたら、佐々部監督が「なんか違うな」って仰って、結局はわたしが着ぐるみに入って演じたんです。まさに着るだけダイエットですね(笑)。でも「モモちゃん」にはとても愛着があったので、やれて良かったです。

次のページでは、実は漫画家志望?驚きの夢を告白

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