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タランティーノ作品の常連俳優に新作のSMシーンについて聞く(1/2)

タランティーノ作品の常連俳優に新作のSMシーンについて聞く
「ラブシーンを演じることは複雑」

 アメリカ映画で常にタフガイを演じ続け、クエンティン・タランティーノ監督作の常連俳優でもあるマイケル・マドセンが、意外にもフランスの俊英オリヴィエ・アサヤスの新作映画『ボーディング・ゲイト』(原題)に出演し、新境地を開拓しようとしている。同作は、セクシーな元売春婦(アーシア・アルジェント)が、借金のカタに元カレ(マイケル・マドセン)とのSMシーンを繰り広げていたが、いつしか暴力へと転じてしまい、思わぬ事態に陥ってしまうというもの。この男気を醸し出す怪優に役にかける意気込みを聞いてみた。

−オリヴィエ・アサヤスのどのような点に、アメリカの監督との違いを感じましたか?

(マイケル・マドセン)まず、アメリカの俳優がパリで仕事すること自体がいいことなんだ。特にオリヴィエは、すべての物の考え方や芸術の均整の取れた人で、もの静かで協力的で、いつも何をしたらいいか内面でしっかりわかっている。形式張ったアメリカの監督とは違う。彼はほとんどおれに即興で、まるでタランティーノと同じようにいろいろとやらせてくれた。ベルトを使ったラブシーンは、ふざけ半分にやった即興だった。映画『レザボアドッグス』で警官の耳をそぎ落とした後に、おれが耳を持っているシーンがあるだろう? あのときは、どうしていいかわからなかったんだ、カメラは回っているし、タランティーノは、おれに耳を投げ捨てろって言っていたが、とっさに口元に耳を近付けて「聞こえるか?」と言って、恐怖心をあおるアイデアが思い浮かんだんだ。タランティーノはいったん、「なんでそんなことするんだ」言ってきたが、後でデイリー(その日撮ったフィルムを試写すること)を観て気に入ってくれたんだ。オリヴィエは、いつもこんな感じなんだ。

-SMシーンのあったアーシア・アルジェントとの共演はいかがでしたか?

(マイケル・マドセン)こういうシーンを映画で演じるときは、あまりエロチックじゃないんだ。クルーに囲まれているしね。ポルノじゃないからラブシーンを演じることは複雑なんだ。特に、それぞれ共演する女優によって違ってくるわけだから、お互いに信頼を置くことができなければならない。アーシアは演技面に関してまじめだが、普段の物事に関してまったくシリアスな素振りを見せないクールな女なんだよ。この点はおれとウマが合っているし、共通点が結構あるんだ。これが映画に必要だったと思う。

−あなたはずっと俳優になろうと思っていたのですか?


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