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パルム・ドール決定!受賞結果に記者から不満の声も!

第61回カンヌ国際映画祭

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主演男優賞を受賞したベニチオ・デル・トロ
主演男優賞を受賞したベニチオ・デル・トロ - Photo:Harumi Nakayama

 第61回カンヌ国際映画祭にて現地時間25日、米俳優ショーン・ペンが審査委員長を務めたコンペティション部門の受賞結果が行われた。最高賞のパルム・ドールは、仏語教師と高校生の授業風景をドキュメンタリータッチに追い、現在の学校教育の実情をリアルに描いた仏映画『クラス』に輝いた。

 注目の優秀男優賞には、『チェ』(原題)のベニチオ・デル・トロが受賞し、上映時間4時間28分の熱演を讃えるかのように、会場ではスタンディング・オベーションが巻き起こった。デル・トロは「チェ・ゲバラに、カンヌに、(ステーブン・ソダーバーグ)監督に感謝したい」と語り、映画『21グラム』で共演したペン委員長とガッチリ握手を交わした。

 優秀女優賞には、ウォルター・サレスダニエラ・トーマス監督の『リナ・デ・パッセ』のサンドラ・コルベロニが選ばれたが、私生活で流産をする不幸に見舞われたため、会場に来ることはできなかった。また今回、「61回特別賞」が設けられ、ペン委員長から大御所に敬意を表するように『エクスチェンジ』(原題)のクリント・イーストウッド監督と、『クリスマス・テール』のカトリーヌ・ドヌーブに贈られた。

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 また、この受賞結果に記者たちからは不満の声も上がったが、ペン委員長は「オレたちは自信を持って選んだ」と胸を張り、ひと仕事終えた充実感を味わうように、気持ち良くタバコの煙をふかせていた。
 受賞結果は以下の通り。

〈パルム・ドール〉
『クラス』 ローラン・カンテ監督(フランス)

〈グランプリ〉
『ゴモラ』 マッテオ・ガローネ監督(イタリア)

〈61回特別賞〉
カトリーヌ・ドヌーブ 『クリスマス・テール』(フランス)

クリント・イーストウッド 『エクスチェンジ(原題)』(米国)

〈最優秀監督賞〉
ヌリ・ビルグ・ジェイラン監督 『スリー・モンキーズ』(トルコ・フランス・イタリア)

〈審査員賞〉
『イル・ディーヴォ』 パオロ・ソレンティーノ監督(イタリア)

〈最優秀男優賞〉
ベニチオ・デル・トロ 『チェ(原題)』(米国・スペイン)

〈最優秀女優賞〉
サンドラ・コルベロニ 『リナ・デ・パッセ』(ブラジル)

〈最優秀脚本賞〉
ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ 『ロルナの沈黙(原題)』

(取材・文:中山治美)

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