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北野監督作品、トラブルで映写中断するも5分間のスタンディングオベーション!

第65回ヴェネチア国際映画祭

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スタンディングオベーションの観客に手を振る北野武監督と樋口可南子
スタンディングオベーションの観客に手を振る北野武監督と樋口可南子 - 写真:中山治美

 第65回ヴェネチア国際映画祭にて北野武監督『アキレスと亀』の公式上映が現地時間28日に行われ、上映後には約5分間のスタンディングオベーションを受ける盛況ぶりだった。

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 もっとも、上映開始早々、音声が出ないトラブルで約8分間上映が中断するハプニングが勃発した。北野監督は、映画『Dolls ドールズ』で同映画祭に参加したときにも、クライマックスシーンで映写トラブルで上映が中断されたことがあり、今回が2回目。その瞬間、北野監督も思わず苦笑いを浮かべていた。上映後に行われた記者会見で、北野監督は「上映前にちょうど樋口(可南子)さんと、『Dolls ドールズ』のときにこんなことがあってとか、中国映画でフィルムの掛け間違えがあったらしいとか話していた後での出来事だったから、言ったとおりになっちゃったと思ってたの。これで客が帰っちゃったらどうしようと思ったけど、すぐに仕切り直しをしてくれたから良かった。これもイタリアらしいね」と同映画祭の常連だけに余裕の表情を浮かべた。 

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 また、観客の反応について「今回の映画は自信があったんだけど、エンディングロールまでの反応はあれ? って言う感じ。ところがそのあとにじわじわと拍手が起こって、(金獅子賞を受賞した)『HANA-BI』の時と同じような感覚だなぁと思った。(『HANA-BI』に)一番最初にヴェネチア映画祭に来た時のことを思い出したよ」と10年ぶり2度目となる金獅子賞受賞に向けて、初めて前向きな発言をした。

 一方、樋口は、レッドカーペットに栄え、また、本作の主人公が画家であることから自分をキャンバスに見立てて白の着物をチョイスして上映に臨んだ。樋口は「皆さんに”ブラボー”と言っていただき鳥肌が立つくらいうれしかったです。良い映画祭デビューができました」と興奮しきりだった。(取材・文:中山治美)

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