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撮影中、マラリアを患った監督が命懸けで撮った映画『ウォー・ダンス/響け僕らの鼓動』

撮影中、マラリアを患った監督が命懸けで撮った映画『ウォー・ダンス/響け僕らの鼓動』
ショーン・ファイン監督とアンドレア・ニックス・ファイン監督 - Photo:Nobuhiro Hosoki

 サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で監督賞を受賞したアンドレア・ニックス・ファイン監督と、撮影中マラリアを患ったショーン・ファイン監督に、新作映画『ウォー・ダンス/響け僕らの鼓動』について聞いた。反政府武装組織が横暴し、村落への襲撃や虐殺が繰り返されるアフリカのウガンダ北部で、その中でも最も危険地域といわれるパトンゴ難民キャンプに住む子どもたちが、年に1回行われる全国音楽大会への出場を目指してダンスに挑戦するという感動物語。

 撮影中、実際に襲撃される恐れはなかったのだろうか? 「わたしと妻のアンドレアは、過去にナショナルジオグラフィックで働いていたことがあって、当然これまで危険な動物を扱ったり、交戦地帯での撮影は経験していたんだ。しかし今回のような、予測できない危険性を含んだ撮影は非常に困難だった。チャイルド・ソルジャーといわれる武装した幼い子どもたちが、ナタや銃を持って通りがかりの車を待ち伏せして、襲いかかるという事件が何度もあった。彼らは、理由もなしに無差別に人々を殺すんだ。お金の要求や交渉などもないんだ。彼ら自身も上のランクの人間から指示され、人を殺せばその上のランクに挙げられるシステムになっているんだ」とアンドレア監督。

 夫婦共同での撮影について「撮影中、わたしたちはIDP(internally Displaced People=国内避難民)キャンプに住んでいて、これまでの撮影では一緒に撮影場所に行っていた。しかし今回は意識的にわたしがウガンダ北部での撮影を試み、彼女にはキャンプだけの撮影を担当してもらったんだ。そしてわたしは夜中の3時くらいに携帯電話の電波が受信できるような高い位置のレンガ壁を登って、彼女と毎日コンタクトを取り合って、本作の構成を練ったりしていたよ」と秘話を語ってくれた。

 最後に本作の見どころについてショーン監督は「わたしたちが撮影した子どもたちの苦悩を知ってほしかったけれど、共に困難を味わった子どもたちが結集して挑んだダンスを見てほしいの。編集段階で何度も見たわたしでさえ、震えてしまうほど素晴らしいものなのよ!」と強く生き抜く子どもたちをたたえた。完成した映画からは、緊張感あふれる交戦と躍動感あふれる子どもたちのダンスが魅了する(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)


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