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民主党の文化政策に物申す!崔洋一監督激怒!「文化を数字で計るのか」(1/2)

民主党の文化政策に物申す!崔洋一監督激怒!「文化を数字で計るのか」
崔洋一監督

 行政刷新会議による事業仕分けの結果について、予算削減の対象となっている新進芸術家海外研修制度(当時は芸術家在外研修)で平成8年度(1996年)に韓国・延正大学に留学した崔洋一監督(日本映画監督協会理事長)が、シネマトゥディにコメントを寄せてくれた。「言いたいことは、この5倍はある」という崔監督に、なるべくコンパクトに要点をまとめてもらったものだ。以下、全文を掲載する。

 「今回の“仕分け”は、前政権が垂れ流し的に助成(映画以外の他の事業も含めて)してきた時代を明らかに覆したと言えるでしょう。これは、政権交代の劇的な社会変化、ただし、すっきりとしない政策不実行や様々な仕組みはいじろうとするが、国民生活に密着し、その向上に資するはずのマニフェストとは隔離していく現状の肯定と位置付けられるものです。

 したがって、印象としては“仕分け”が分かりやすく、いじりやすい事業に絞って議論されているのではないかと考えています。 自公政権時の、やや無定見に映る文化施策は問題がありながら(どこかで申請得、プロ的助成慣れ等々)も、それなりに機能して“間を抜く”天下りは論外ですが、幅広く助成が微々たるものですが“文化向上”に役立っていたのは事実です。

 さて、問題は、個々の本当に大切な助成が削られようとしているのですが、一番の問題は民主党の文化政策です。相も変わらずの“経済的文化政策”が軸で、外貨獲得(アニメ、ゲーム)、知的財産立国が闇雲に目的化され、その本質はまったく理解していないと言うのが現状です。

 システムだけはイギリスの方式を取り入れているようですが、金は出すが口は出さない本家本元とは違って、金は出さないが口は出す系の粗末さです。それは、マニフェストを読めば一目瞭然です。

 御用評論家と御用学者のノー天気な主張もまた、影響はしているのでしょうが、ここはやはり政治家がいかに文化を理解しているのかが問われるべきでしょう。何かと言えば、数値化、効果を具体的に示せ、と難癖のような要求です。お前らはバカか!? と言わざるを得ませんが、一歩譲ったとしても、文化芸術一般が人間成長やコミュニケーション能力にいかに影響してきたかは、数値や効果の問題ではなく、自然人(つまり人間存在そのもの)が人としてその感情や思想をいかに生き抜くための糧にしてきたかの、歴史を顧みるまでもないことです。映画が、いかにこの世界で過去、現在、未来を串刺しにして、人間の意識や認識の立体化をすることで救ってきたことでしょう。
 
 新進芸術家の海外研修の現行員数を減らせ、とのことでしたが現状はたかだか150人程度です。将来の日本を背負う若きクリエーターたちにそんなケチなことを言ってどうするのですか。また、在外研修の経験者としては、微力ながら日韓の映画人交流に幾ばくかの助力になった、と自負していますが、それは数値化や効果という概念とはまったく別のものです。(※崔監督は06年に韓国資本による映画『ス SOO』をチ・ジニ主演で製作している。)


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