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ゲイを公表している元グッチ・デザイナー、ゲイの大学教授を描いた監督デビュー作でオスカー有力!?

ゲイを公表している元グッチ・デザイナー、ゲイの大学教授を描いた監督デビュー作でオスカー有力!?
トム・フォード監督 - Photo:Nobuhiro Hosoki

 元グッチのデザイナーとして活躍したトム・フォードが、監督デビューを飾った映画『A Single Man』(原題)について語ってくれた。本作はパートナーを失ったゲイの教授ジョージ(コリン・ファース)の一日をつづったドラマ。クリストファー・イシャーウッドの同名小説を映画化したもので、共演には、ジュリアン・ムーアやマシュー・グードなどがいる。

 クリストファーの同名小説を映画化した経緯について、「20歳のときに読んで、共感を覚えたんだ。当時、俳優として活動していた僕はクリストファーに偶然会ったこともあった。それ以来彼の本を全部読んだが、その当時は映画化なんて考えてもなかったね」とトム監督。しかしそれから約20年後に本作の映画製作を始めることになった。「ファッション界で成功し、映画を作りたいと思って脚本を探していたときにクリストファーの原作を思い出して読み返してみた。初めて読んだときとはまったく違った感情が込み上げてきたんだよ」と興奮気味に語る。「僕はグッチを離れ、再び振り出しに戻ったときに、何だかアイデンティティーを失った感じがしたんだ。そこが主人公ジョージに似ていると感じた」と明かす。

 本作のキーワードとして、不可視という言葉がある。「本作では、その言葉はマイノリティーであるゲイのことを指しているんだ。1960年代に教授だったら、当然のごとく世間に自分がゲイであることをカミングアウトすることはできない。従って、そういった人々は自ら見えない存在になろうとしていたんだよ」とゲイであることを公表しているトム監督にとっても、深い意味を持つ作品であるようだ。

 本作には映画『陰陽師 ~おんみょうじ~』『ハンニバル・ライジング』などで知られる作曲家、梅林茂が参加。「音楽が重要なキーであると思っていたから、作曲家を探すのには苦労したよ。梅林は、ほかの映画にも参加しなければいけなかったために、全体のスコアを担当してもらうことはできなかった。それでも彼の素晴らしい曲が使用されているよ」とのこと。

 俳優を志すも挫折し、ファッションスクールに通った後に、デザイナーとして成功を収めたトム監督。そんな意外な経歴を持つ監督の作品がオスカー戦線でも話題を呼びそうだ。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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