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ベストセラーが映画化されるのは不況の影響?果たして、その真相とは!?

ベストセラーが映画化されるのは不況の影響?果たして、その真相とは!?
昨年大ヒットを記録した珠玉のラブストーリー『余命1ヶ月の花嫁』 - (c)“April Bride”Project

 伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」、吉田修一の「パレード」といった若手作家の人気小説に加え、太宰治の代表作「人間失格」が映画としてよみがえるなど、今年も邦画界ではベストセラーが次々と映画化されているが、そこには、近年の不況が大きくかかわっているという。気になる真相を探ってみた。

 ここ数年、映画界にも不況の波が押し寄せており、確実に収益が期待できる作品にピンポイントで予算を費やす傾向にある。原作の人気や知名度が高ければ、映画がヒットする確率も高くなるのだから、ベストセラーの映画化作品に製作費が集中するのも無理はない。さらに、映画との連動で「セカチュー」ブームを巻き起こし、300万部を超える歴史的なベストセラーとなった「世界の中心で、愛をさけぶ」を筆頭に、映像化されることで書籍の売れ行きに拍車が掛かるケースも多く、出版不況のさなかにある出版業界にとってもメリットは大きいのだ。最近では、感動の実話を基にした映画『余命1ヶ月の花嫁』が大ヒットを記録し、原作の売り上げが50万部を突破したことも記憶に新しい。

 そんな世知辛い理由だけでなく、「万人を魅了する人気小説を、自分の手で映画化したい」という挑戦的な映像クリエイターが増えているのも、ベストセラーの映画化が増えている大きな要因だ。原作の世界観を壊すことなく、映画ならではの魅力を加えて映像化するには、かなり高度なテクニックと度胸、そして、原作への愛情が必要となる。映画『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の松岡錠司監督は、原作者リリー・フランキーのサイン会に並び、「自分に監督をさせてほしい!」と直談判するほど映画化を熱望したという。また、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』を成功させた行定勲監督は、映画『春の雪』で三島由紀夫の純文学を叙情的な映像美で描き上げ、最新作『パレード』では友人でもある吉田修一の世界を鮮やかに映像化してみせた。

 才能豊かなクリエイターたちが腕を振るい、原作ファンをもうならせるベストセラーの映画化作品が次々と誕生している日本の映画界。今年の年末には、上下巻合わせて1000万部を突破した村上春樹の大ベストセラーを映画化した『ノルウェイの森』の公開も控えており、その勢いはまだまだ止まりそうにない。この先も続きそうな平成不況の中、次はどんな名作が生まれるのか、期待せずにはいられない。

 映画『余命1ヶ月の花嫁』は4月4日よる7:30よりWOWOWにて放送


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