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「ビルマの事態は恥ずかしい」いとうせいこう、ビルマ軍政に抗議する活動続ける(1/2)

「ビルマの事態は恥ずかしい」いとうせいこう、ビルマ軍政に抗議する活動続ける
ビルマの軍事政権に対する抗議活動をしているクリエーターのいとうせいこう - Photo:Harumi Nakayama

 本年度アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた『ビルマVJ 消された革命』の5月15日の公開に先立ち、ビルマの軍事政権に対する抗議活動をしているクリエーターのいとうせいこうが観賞し、シネマトゥディのインタビューに応じた。

 同作品は2007年9月に起こった、政府が行ったガソリンなどの燃料価格引き上げに端を発した仏教の僧侶たちによる反政府デモの一部始終を、民主化支援メディア「ビルマ民主の声」のビデオジャーナリスト(VJ)たちが撮った映像で再構築したもの。

 あのAPF通信社記者・長井健司さん(享年50)がビルマ軍兵に至近距離で銃殺される瞬間をCNNなど海外メディアに流したのが彼らだ。いとうは、平和的デモを行っていた僧侶たちが軍兵に殴られる映像をニュースで見て憤り、ビルマ軍政に抗議するTシャツや、ポエトリーリーディングを収録したCDを制作。その売上金の一部を、「ビルマ民主の声」に寄付する活動を行っている。

 いとうは本作について「僕らがニュース映像で見たのは僧侶という一群であったけど、映画の中では名前を持った個人が殴られ、投獄されたという事実を知るワケです。なので映画を観終わった今も、あの僧侶たちは今ごろ死んでいるんじゃないのか? とか、考えますよね。同様に、その映像を撮ったジャーナリストの身は安全なのか? と。つまり映画を観たことで他人ではなく、彼らと関係を持ってしまったんですね。ビルマにいる彼らと僕達をつないだ、VJたちの映像の力がまたスゴイ。軍兵が民間人に銃を向けている事実もすさまじいけど、映像には撮った人間の気持ちが入るんですね。何より、命懸けで撮った人は、気を抜いた映像を一つも撮らないんだなということがよくわかりました」と熱く語る。

 いとうと言えば、イラストレーターのみうらじゅんと共に仏像マニアで知られるだけに、仏教に遵奉する僧侶に対する弾圧を見て見ぬふりができなかったようだ。だが、その背中を押したのは懇意にしている浅草の扇子職人。「文扇堂」の荒井修さんだ。「荒井さん相手に、ビルマ軍政の滅茶苦茶な弾圧について浅草の飲み屋で訴えていたときです。修さんが『オレは寺町の人間で観音様で生きている人間だから、あれは許せねぇ! いとうさんが言っていることは正しい』と言われて、あぁそうか!と。僕は仏教徒ではないけれど、仏教と共に生きてきたアジア人としてビルマの事態は恥ずかしいと言っていいんだと。そもそも日本人が一人亡くなっているワケだから、日本人にとっても無縁じゃないんですから。同時に修さんが『チャリティーとかやるなら、いとうさんだから出来ることをやってくれよ』と。良い事言うなぁと思ってね」と、いとうが説明する。


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