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過激な性愛描写、ヌード、暴力!18禁映画が秘かなヒット!ミニシアターの救世主に

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(上)映画『冷たい熱帯魚』(C) NIKKATSU、(下)『アンチクライスト』(C) Zentropa Entertainments 2009
(上)映画『冷たい熱帯魚』(C) NIKKATSU、(下)『アンチクライスト』(C) Zentropa Entertainments 2009

 大手映画会社の影響下にない独立系の映画館(ミニシアター)が恵比寿ガーデンシネマをはじめ続々と閉館に追い込まれている。そんな中、ミニシアター系のR-18+指定(18歳未満は観られない)映画が若者を中心に熱く支持され、大ヒットを記録、新たな流れを生み出しはじめている。2010年、国内の映画興行成績が過去最高の収益を上げた一方で縮小傾向にあるミニシアターにR-18+指定映画は救世主となるのか。

R-18+指定映画『冷たい熱帯魚』写真ギャラリー

 R-18+指定作品は、倫理的&道徳的に問題作が多いため興行的にヒットが見込めないと言われており、減少していくミニシアター系映画の中でも特に敬遠されがちだ。ところが映倫の審査で「大人向きの作品で、極めて刺激の強い快楽殺人、肉体損壊、過激な性愛描写がみられ、標記区分に指定」とされた園子温監督の『冷たい熱帯魚』が、1月26日にテアトル新宿とTOHOシネマズららぽーと横浜のわずか2館で公開スタートするも、土日のみならず平日も立ち見続出の満員状態が続き、早くも拡大公開が決定するという現象が起きている。

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 本作は、熱帯魚店を営む平凡な男が、カリスマ的魅力を持つ同業者の男性と友好を深めるも、この男が猟奇的な連続殺人鬼でどんどん深みにはまっていくという狂気と人間の心の闇を描く。映像描写も過激で、異常な状況下での性行為や血まみれの殺人など、決して万人受けするものではないが、ヴェネチア映画祭、ロンドン映画祭など世界の映画祭で上映され拍手喝采を浴びている。

 くしくもこの『冷たい熱帯魚』以降、やはり世界の映画祭で絶賛されながらもその過激さで公開があやぶまれたR-18+指定映画が続々と公開される。2月26日にはラース・フォン・トリアー監督×シャルロット・ゲンズブール主演『アンチクライスト』、キム・ジウン監督×イ・ビョンホン主演『悪魔を見た』、春公開のチャン・チョルス監督『ビー・デビル』をはじめとした、R-18+指定の作品群の公開がめじろ押しとなる。これらの作品に共通するのは、そのクオリティーの高さ。役者はベテランの一流どころで、監督も世界の映画祭で称賛される名監督たちだ。

 特に『アンチクライスト』は、2009年カンヌ映画祭においてシャルロット・ゲンズブールが主演女優賞を受賞しながらも、あまりに過激な描写により賛否両論を巻き起こした作品。映倫評価では「大人向きの作品で、極めて刺激の強い性・ヌード・暴力描写の加重表現、異常行動の描写がみられ、標記区分に指定」となりR-18+指定となっている。物語も夫婦で性行為をしている最中に目を離した幼い息子を事故で失い、妻が罪悪感から精神を病んでしまい、セラピストの夫が妻を何とかしようと治療を試みるが、事態はますます悪化し悲惨なことになっていく……というもので、これを聞いただけでも十分観る人を選びそうな内容だ。

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 また、3月26日に公開される『ビー・デビル』もカンヌ国際映画祭批評家週間に出品されるやいなや注目を集めた衝撃の問題作。人口たった9人の美しい弧島へ癒しの旅にやってきた女性がとんでもない事態に巻き込まれていく。

 これらのR-18+指定作品は、決して性的な興奮だけを求めた作品ではなく「生」「死」「SEX」「暴力」「愛」など人が生きていく上で決して避けて通れない問題をダイレクトに問いかけてくる。その挑戦的ともいえる姿勢が、観る者の心を動かしているのではないか。R-18+指定作品がミニシアター系映画の救世主となれるのか、今後の動向に注目したい。

映画『冷たい熱帯魚』はテアトル新宿ほかにて公開中
映画『アンチクライスト』は2月26日より新宿武蔵野館ほかにて公開
映画『悪魔を見た』は2月26日より公開
映画『ビー・デビル』は3月26日よりシアターN渋谷ほかにて公開

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