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伝説のヒップホップグループ、ア・トライブ・コールド・クエストを描いた作品に俳優のマイケル・ラパポートが監督に挑戦! (トライベッカ映画祭)

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(左から)ファイフ・ドーグ、マイケル・ラパポート
(左から)ファイフ・ドーグ、マイケル・ラパポート

 1988年に結成されて高い評価を受けたアメリカの人気ヒップホップグループ、ア・トライブ・コールド・クエストを描いた映画『ビーツ ライムズ&ライフ:ザ・トラベルズ・オブ・ア・トライブ・コールド・クエスト(原題) / Beats Rhymes & Life : The Travels of a Tribe Called Quest』について、監督のマイケル・ラパポートと、ア・トライブ・コールド・クエストのメンバー、ファイフ・ドーグがトライベッカ映画祭で語った。

 同作は、ヒップホップ史上で最高のグループと評価する人も多い、“ア・トライブ・コールド・クエスト”の結成時から1998年の解散、そして再結成のツアーまでを描いたドキュメンタリー作品で、特にメンバーのQティップとファイフ・ドーグとの関係や音楽の制作過程が注目だ。

 俳優マイケル・ラパポートが、ヒップホップグループ、ア・トライブ・コールド・クエストを描いたドキュメンタリーを監督することになった経緯は「ヒップホップは僕の人生の一部なんだ。僕の父親は、ラジオ番組WKTUで働いていて、よくプロモーション用にコピーしたカセットやCDを持ち帰ってきていたんだ。だから8、9歳ぐらいから、多くのヒップホップアーティストの曲をよく聴いていたんだよ」と明かし、さらに「あるときラジオ番組でQティップが、ア・トライブ・コールド・クエストの新曲を紹介して歌ったときから、彼らの曲にずっとハマっていったんだ」と述べたマイケルは、長年ファンであったア・トライブ・コールド・クエストが、2006年に再結成したことで、彼らに迫ったドキュメンタリーを企画することになったことも語った。

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 当時のア・トライブ・コールド・クエストは、他のヒップホップグループと違い、曲自体にポジティブなイメージを打ち立てていたが、ファイフやメンバーには他に影響を受けたグループがあったのだろうか。「当時の僕らは、他のヒップホップグループと違っていたから、他のヒップホップグループの曲を全く聴いてないと思われがちだが、当時知られていたKhujo(クージョ)、NWA(ニガー・ウィズ・アティテュード=アイス・キューブらがメンバーだった)、モブ・ディープなどすべてのヒップホップグループの曲を聴いていたよ。だがこの世界でやっていくには、自分たちの個性を引き出すことが重要だったから、当時僕らはそのことだけに集中していたんだ。ただ、僕らもそこまで他のヒップホップグループとかけ離れていたわけではないけど、他のヒップホップグループがみんな似ていたために、僕らが突出することになっただけだと思う」とファイフが振り返った。

 ア・トライブ・コールド・クエストとの曲との出会いについてマイケルは「いちばん最初に聞いたのは、“I Left My Wallet in El Segundo”という曲で、すごく人気のあった曲なんだけれど、この曲のミュージックビデオを観たときに、すごくがっかりしたのを覚えているんだ。曲が良かっただけに、余計にひどいと思った! ところが、その後リリースした“Bonita Applebum”を聞いてからは、一挙に彼らに惹かれていったんだ。彼らの曲が素晴らしいのは、正直さと人間味が感じられるところで、さらにファンキーであり、ジャズぽい箇所もあって、いろいろな面で聴覚を刺激されるんだ! それに、曲にはわざとらしさが感じられないんだ」と魅力を語った。

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 Qティップとの関係について、ファイフは「小さいころからQティップは僕よりも背が高かったが、いつも同じスポーツをやっていた。僕は小さい分だけ、いつも余計に頑張っていた(笑)。音楽に関しては、彼が僕にジャズの良さを教えてくれたし、僕は彼にレゲエの良さを教えたんだ。お互いに学び合ううことができ、さらにお互いの家庭でも交流を深めていった」と長年の友人であることに触れた後、「それから、僕らの周りにいたL・L・クール・Jらに影響されて、僕らもヒップホップのグループを結成しようとQティップに提案したことが、ア・トライブ・コールド・クエストの始まりだ」と語った。映画内ではファイフとQティップとの激しい喧嘩が繰り広げられているシーンもあるが、あくまで今も横で歌っている無二の親友であることは変わらないそうだ。

 映画はア・トライブ・コールド・クエストだけでなく、当時のヒップホップに関しても学べる作品で、さらにファイフ・ドーグが腎臓移植した経緯などにも触れ、メンバーの心境もしっかりと描かれている。ヒップホップのファンの人たちはもちろん、ファンでない人たちも楽しめる作品に仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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