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『プライベート・ライアン』の俳優エドワード・バーンズ監督、わずか9,000ドルで映画を撮影! (トライベッカ映画祭)

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エドワード・バーンズ監督
エドワード・バーンズ監督

 映画『プライベート・ライアン』に出演し、監督としても映画『マクマレン兄弟』や『彼女は最高』などでメガホンを取ってきたニューヨークの独立系映画の監督エドワード・バーンズが、トライベッカ映画祭(The Tribeca Film Festival 2011)で、新作『ニューリーウェッド(原題) / Newlywed』について語った。

 同作は、共に一度離婚を経験して、二度目の結婚をしたばかりの夫バジー(エドワード・バーンズ)と妻ケイティ(ケイトリン・フィッツジェラルド)は良い夫婦関係を保っていたが、自分たちの家族が夫婦関係に口を出し始めたことで、二人の関係に変化が生じていく。わずか、9,000ドル(72万円)で撮影したということでも注目を浴びている作品だ。(1ドル80円計算)

 この映画の制作プロセスについて「去年の11月にトライベッカ映画祭の関係者から、来年でちょうど10周年を迎えるから、来年も是非映画作品を出展してほしいと言われたんだ。そのときは、まだ脚本も何も執筆していなかったんだ。そこで急きょ、僕が10年前に撮影した映画『サイドウォーク・オブ・ニューヨーク』のようなドキュメンタリー・タッチの映画を企画することを決めたんだ」と述べたエドワードは、さらに「あの『サイドウォーク・オブ・ニューヨーク』は17日間で撮影し、制作費も100万ドル(8,000万円)くらいだった。あの経験から撮影を早く済ませる手段を身につけたんだ。だから今回は、『サイドウォーク・オブ・ニューヨーク』の設定を、ニューヨークのロング・アイランドに移し、テーマは成功する結婚の定義について問いかけている作品にしたんだ」と語った。

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 これまでの撮影スタイルを変えたカメラ、Canon 5Dの撮影について「このCanon 5Dは、インディペンデント系映画の製作スタイルを変えてしまったと思っているんだ。映画『地獄の黙示録』の製作過程を描いた映画『ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録』で、コッポラが、これから何十年か先に、7歳の子どもがカメラで撮影して、それまでの映画の定義を変えてしまう時代がやってくると予想したが、僕はすでにその日がやってきたと思っている。このCanon 5Dは約2,500ドル(20万円)で、いろいろなレンズの種類を買ったとして、約2,000ドル(16万円)を追加しても、かなり安い予算で製作に取りかかれるんだ。このカメラだと、照明なしにちゃんとした撮影ができるいちばん安い手段だと思っているよ」と教えてくれた。

 このカメラのおかげで、具体的にどのような撮影が可能になったのか。「レストランなどの撮影で、ブーム(レコーディング用マイク))を使わずに、エム・オーディオ・トラックとラベリアマイク(ピンマイク)を使用して撮影することができたため、レストランに居た客の誰にも気付かれずに撮影できたんだ。だから、そのままレストランの客が自然に会話している状態で撮影していたんだよ。そうすることで、俳優同士の間でも自然な演技が生まれる結果になった」と明かしたエドワードは、撮影時も脚本をコンスタントに書き換えることもできたそうだ。

 エドワードは、これまでニューヨークを舞台にインディペンデント作品を製作してきたが、これからは海外で撮影する機会があったら、ぜひやってみたいと語っていた。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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