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ボスニアでの少女たちの人身売買を描く実話に基づくスリラー アカデミー賞女優レイチェル・ワイズが熱演

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(左から)脚本家イーリス・カーワン、キャサリン・ボルコバック、レイチェル・ワイズ、ラリッサ・コンドラッキー監督
(左から)脚本家イーリス・カーワン、キャサリン・ボルコバック、レイチェル・ワイズ、ラリッサ・コンドラッキー監督

 映画『ハムナプトラ』シリーズで注目を浴び、その後映画『ナイロビの蜂』でアカデミー賞助演女優賞を受賞しているレイチェル・ワイズが、新作『ザ・ウィッスルブロワー(原題) / The Whistleblower』について、監督のラリッサ・コンドラッキー、脚本家のイーリス・カーワン、そしてこの映画のモデルとなった実在の人物キャサリン・ボルコヴァックらが語った。

 同作は、ネブラスカ州の婦人警官キャサリン(レイチェル・ワイズ)は、ある日国連平和維持軍の一員として紛争後のボスニアに派遣されるが、そこで少女たちの人身売買を目撃する。すぐにキャサリンは彼女たちを救おうとするが、国連自体も巻き込む大きな事件に発展していくというスリラー作品だ。

 まず、レイチェルはこの映画の普通の女性(キャサリン)に見える彼女が、人並みはずれたことをしたという点に惹かれたそうだ。「キャサリンは、本当に素晴らしい人物よ! わたしは、メリル・ストリープが出演した映画『シルクウッド』や、ジュリア・ロバーツが演じた映画『エリン・ブロコビッチ』など、普通の女性が大きな会社や機関に立ち向かっていくような、まるでダビデとゴリアテ(弱小の者が強大な者を打ち負かす例え)のようなストーリーが好きで、そういう映画を観るといつも鳥肌が立つほど興奮するの。それらの女性たちはヒーローで、キャサリンもそのヒーローの一人といえる存在で、彼女にこの事件について聞くと『ただ自分の仕事をしただけ』と、自分の行動がどれだけすごいことなのか、そのときは全く考えずに行動できたことがすごいと思ったわ」とレイチェルはキャサリンの勇気ある決断力に感動したようだ。

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 実在のモデルとなったキャサリンはこの映画について「わたしの置かれた状況が、一連の事件としてすごく的確に伝えられているわ。特にいろいろな犠牲者が強烈な印象で表現されているわ。ただ今も、力(パワー)のあるものが、身体的な暴力を行っていて、世界中で人身売買の被害を受けている人たちが居ることを忘れてはいけないわ」と現場に居た彼女だからこそ語れる言葉だった。

 この映画についての国連の反応について監督のラリッサは「我々は昨日、国連特派員たちにこの映画の試写を行ったの。まだ公式な意見や見解をもらっていないけれど、これまで国連の国際人権法学会で『ボスニアで起きたこのような人権を無視した許されざる行為は非難すべきで、我々はより一層の監視が必要である』とコメントを残しているの。わたしは国連を信じているし、機関としての国連の価値も信じているわ。だから、彼らのこの映画に対する返答がどのようなものかすごく気になるところね」と明かした。

 脚本家のイーリス・カーワンは、キャサリンがネブラスカ州で婦人警官をしていた頃の内容も脚本に書いていたようだが、この人身売買の事件に焦点を合わせるために、意図的にそれらを省いたことを教えてくれた。監督のラリッサは、約2年間東ヨーロッパでリサーチを行い、アンダーグラウンドのクラブなどにも通い、より正確な映画に仕上げるように務めたそうだ。映画は、レイチェルのほかに、ヴァネッサ・レッドグレーヴデヴィッド・ストラザーンモニカ・ベルッチなどが脇を固め、重厚な作品に仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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