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初音ミクたちが歌う神曲「カンタレラ」がモチーフのミュージカルを上演!兄妹による禁断の愛情が悲劇的!

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兄妹の禁断の恋の行方は!-左から、ルクレツィア(弟の姉)とチェザーレ(兼崎健太郎)
兄妹の禁断の恋の行方は!-左から、ルクレツィア(弟の姉)とチェザーレ(兼崎健太郎)

 3日、全労済ホール/スペースゼロで、ボーカロイドソフトのKAITOと初音ミクが歌い上げる人気楽曲をモチーフとしたニコニコミュージカル「カンタレラ」の公開舞台けいこが、初日公演に先駆けて報道陣に披露され、そのドラマチックで悲劇的な恋の物語の全貌(ぜんぼう)が明らかになった。

 2008年2月、ボーカロイドプロデューサー「黒うさP」によってニコニコ動画に投稿された「カンタレラ」は、ドラマチックな世界観と2011年5月現在で約164万回以上もの再生数を誇るまさに「神曲」。本ミュージカルはこの「カンタレラ」を原案とし、さらにニコ動で184万回再生を超える「サンドリヨン」の作者「Dios/シグナルP」、192万回以上の再生を誇る「パラジクロロベンゼン」の「オワタP」なども原案に名前を連ねるなど、まさにニコ動クリエーターのドリームチームによるミュージカルとなっている。株式会社ドワンゴ執行役員兼エグゼクティブプロデューサーの片岡義朗氏が「ボカロ曲の中でも、世界が暗い、悲劇のにおいがする、あるいは終末に向かっている。この常識的でない楽曲が多くの人の心をつかんでいるのは、何かしらの時代性をつかんでいるからだ」と解説する通り、まさに退廃的な世界観の中で、シェイクスピア的な悲劇が展開される。

 物語は15世紀末のローマ。法王にまで上り詰めた父・ロドリゴ・ボルジアを筆頭に栄華を極めるボルジア一族だったが、そこに政治的陰謀、権力への策略がやがて兄妹の禁断の愛にまで発展してしまうのだが……、というもの。兄チェザーレを愛し、母から家伝の毒薬「カンタレラ」を受け継ぐルクレツィア・ボルジアを演じるニコ動アーティスト「弟の姉」は「このミュージカルに出演できてこんなにうれしいことはありません! 『カンタレラ』に出たよ! と胸をはって言いたいです!」とニコ動ユーザーのアンセム的な楽曲を基にした本ミュージカル出演が誇らしげな様子。さらに権力を得るためには妹の気持ちまで利用し、権力闘争の道具に仕立ててしまうチェザーレを演じる兼崎健太郎は「独特な世界観があり、個性的なキャラクターの数々が登場する本当に面白いミュージカルです。最後までごゆっくりと浸っていただきたいです」と本舞台をアピールした。

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 本ミュージカルには少年T(Tomohisa)、koma'nなど、ニコ動の「歌ってみた」カテゴリーで活躍する人気歌い手たちも出演。まさにニコ動オールスターズが総力を結集して作り上げた舞台はそのままニコ動の勢いを感じさせるものとなっている。(取材・文:壬生智裕)

ニコニコミュージカル「カンタレラ」は8月3日から8月7日まで全労済ホール/スペースゼロにて上演中

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