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中国映画の鬼才ワン・ビン監督が来日!「観客の好みを考えずに撮っている」と語るもその作品は世界中で話題に!

中国映画の鬼才ワン・ビン監督が来日!「観客の好みを考えずに撮っている」と語るもその作品は世界中で話題に!
来日会見を行ったワン・ビン監督

 山形国際ドキュメンタリー映画祭をはじめ、世界中の映画祭で賞を獲得してきた中国のワン・ビン監督が、新作映画『無言歌』のキャンペーンのため来日し、12日にオーディトリウム渋谷で会見を行った。現在、オーディトリウム渋谷ではワン監督の回顧上映を実施していることもあり、会見は一般客も参加できるオープン形式で行われ、ワン監督と観客による熱のこもった質疑応答が繰り広げられた。

 ビン監督は、2003年に発表した9時間を超える大作『鉄西区』で世界的な注目を浴び、山形映画祭のほか、ナント三大陸映画祭ドキュメンタリー部門などで最高賞を受賞した注目の監督。同作では廃れゆく工業地帯を通して、中国社会が直面する現実を描き上げた。続く2007年の『鳳鳴−中国の記憶』では、反右派闘争や文化大革命で迫害を受けた女性の独白を3時間にわたってカメラに収めるという圧巻の手法で描き、山形国際ドキュメンタリー映画祭でロバート&フランシス・フラハティ賞を獲得している。

 ビン監督はこれまでにあまり類を見ないスタイルを取った『鳳鳴−中国の記憶』について、フランスのジャン・ユスターシュ監督の影響があったことを明かし、「余計なものを加えず音に耳をかたむける、声を主にしたスタイルを取りました」とその意図を語る。またそこから派生して「人の話をちゃんと聞こうとしないのは現代人の問題点の1つではないかと思う。相手の話に真剣に耳を傾けるのはその人に敬意を表すことで、人と人との関係の基本だと思う」と骨太な作風とブレのない持論を展開していた。

 『鳳鳴−中国の記憶』では政治的題材を扱っているが、ビン監督は「一人の女性が彼女の履歴や人生を語っただけのシンプルな作品。政治全体を語ったものではない」と言い、2004年から取り掛かった『無言歌』の制作過程で鳳鳴と出会ったことから、映画『鳳鳴−中国の記憶』も誕生したとのこと。社会派の力作で知られるワン監督だが、「わたしの作品はとてもパーソナルな作品で、観客の好みを考えずに撮っているので、たくさんの人が観に来てくれて感謝しています」と、この日来場した観客や、回顧上映を企画した関係者に謝辞を述べていた。

 『無言歌』は中国共産党が1956年から行った反右派闘争を題材に、迫害を受けた人たちの姿を史実や証言に基づいて描く人間ドラマ。ワン監督初の長編劇映画となる。(取材・文:長谷川亮)

映画『無言歌』は12月17日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。またオーディトリアム渋谷ではワン・ビン監督の全作を一挙上映する回顧展パート1が14日まで開催中


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