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マイケル・ファスベンダーがセックス依存症役に挑戦した話題の新作『シェイム』がニューヨーク映画祭に登場!スティーヴ・マックィーン監督とともに語る!-ニューヨーク映画祭

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スティーヴ・マックィーン監督とマイケル・ファスベンダー
スティーヴ・マックィーン監督とマイケル・ファスベンダー

 現在開催されているニューヨーク映画祭(N.Y.F.F 49th)で、ニューヨークに住むセックス依存症を描いた話題の新作『シェイム(原題) / Shame』について、黒人監督スティーヴ・マックィーンと俳優マイケル・ファスベンダーが語った。

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 同作は、セックス依存症のニューヨーク在住の30歳のビジネスマン、ブランドン(マイケル・ファスベンダー)は、シングルライフを通してセックスに溺れていたが、ある日精神不安定な妹シシー(キャリー・マリガン)が、突如ブランドンの自宅に転がり込んできたことで、それまでの生活に変化が生じ始めていくというドラマ作品。

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 世界中で評価の高かった前作『ハンガー(原題) / Hunger』から、ゆっくり時間を掛けて制作したのが今作で、その制作経緯についてスティーヴ監督は「前作『ハンガー(原題)』を制作してから、もの凄い疲労に襲われ、しばらくあんな苦労する体験は、もうしたくないと思っていたんだ。ところがある日、脚本家アビ・モーガンとの3時間半にも及ぶ会合で、この作品の企画が生まれたんだ」と一挙に具体的に話が進んだそうだ。さらに依存症については「ほとんどの依存症(ドラッグ、アルコール)は、一人で陥る依存症だが、セックス依存症に関しては相手がいなければ成り立たない依存症だ。つまり相手が居ることで、そこにドラマが生まれるんだよ」と答えたが、イギリスでこの映画を企画したところ、誰も製作にかかわろうとしなかったそうだ。ところが「初めて興味を示した人物(プロデューサー)がニューヨークに住んでいたことから、このニューヨークに企画を移すことが決まったらしい。

 前作『ハンガー(原題)』でもスティーヴ・マックィーン監督とタッグを組んだマイケル・ファスベンダーは、どのような準備をしたのだろうか。「たくさんのセックスをしただけだよ!(ジョーク笑)。前作『ハンガー(原題)』のおかげで、僕のプロの俳優としての人生は大きく変わったんだ。あまり知られていなかったこの僕を、主演に使ってくれたスティーヴには本当に感謝している。だから、この作品も脚本を読む前から参加するつもりでいたんだ」とスティーヴとの再タッグを望んでいたことを明かした後、準備段階については「僕は脚本を何度も何度も読み返す作業をする。その読み返した脚本の中で、キャラクターの内面を発見していくんだ。さらに今回行ったほかのリサーチでは、実際にセックス依存症の人たちに会って、彼らの依存症としての性格のエッセンスを徐々につかんでいったんだ」と語ったマイケルは、セックス依存症の人たちが、人との親密関係が苦手なことにも興味を持ったそうだ。

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 映画内では、マイケル演じるブランドンとキャリー・マリガン演じるシシーの過去の情報がほとんど語られていない点について、マイケルは「それは、脚本家アビとスティーヴ監督の賢明な選択だったと思う。僕とキャリーとスティーヴは、このキャラクターがどこから来て、彼らの人生の中で今はどのような段階にいるのか、以前にどのようなことがあったのかを話し合ったんだ。それは、キャラクターを演じる上で僕にとって自信になった。ただ、キャリーとは(この映画の設定上の)ぎこちない兄妹関係を出すために、なるべく時間を共に過ごさなかったんだよ」と明かした。セックス依存症でけでなく、この兄妹設定もこの映画の魅力の一つになっている。

 映画は、ブランドンとシシーが共にミステリーな過去を持つことで、無駄な先入観が排除され、観客は逆にこの二人の行動を追い求めていく構成になっている。さらにセックス依存症の人たちの観点からも興味深い作品に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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