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ネオンが消え、東日本大震災で暗くなった東京の風景を記録した松江哲明監督新作、東京国際映画祭に!!【第24回東京国際映画祭】(1/2)

ネオンが消え、東日本大震災で暗くなった東京の風景を記録した松江哲明監督新作、東京国際映画祭に!!
明るさのない東京を徘徊したミュージシャン前野健太と、本作でその暗さを肯定したかったという松江哲明監督

 25日、現在開催中の第24回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門上映作品『トーキョードリフター』舞台あいさつがTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、松江哲明監督、主演・音楽の前野健太が登壇、2年前に「日本映画・ある視点」部門作品賞を獲得した本映画祭に再び登場した。

 2009年の『ライブテープ』が第22回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門作品賞を受賞した松江監督にとって、いわば凱旋(がいせん)上映ともいえる今回の舞台あいさつ。前作ではミュージシャンの前野がギター1本でゲリラ的に歌い歩く姿を74分ワンカットで撮り上げた作品だったが、本作はそのスタイルをさらに進化させ、降りしきる雨の中、ネオンが消えた東京の街を前野が歌い、叫び、さすらう72分の映画となっている。

 「311に地震があったとき、僕は韓国の映画祭でいたんですが、東京に戻ってきたときに街が暗いなと思ったんです」という松江監督は、「そのとき、東北のことを被災地と呼んでいましたけども、僕にとっては、東京も被災地じゃないかと思ったんです。ただ、僕にとって(暗闇に包まれた)東京という街がとても魅力的に見えたのも確かで。街が暗いということにはいろいろな考え方はあるでしょうが、僕は街が暗いということを肯定したかったんです」と本作についてコメント。そんな監督が「6月に入ると街はだんだんと明るさをとり戻してきたので、このときに撮影出来たのは良かった」と語る通り、本作に映し出される東京の街は、明るさを取り戻しつつある現在から見ると、「すでに失われている風景」となっていることに気付く。濡れたアスファルトに光る車のライト、ビデオのオートフォーカスで撮影された映像は臨場感にあふれ、どこか絵画的な表情も見えてくる。

 本作を観客と一緒に観ていた前野は、「意外にいい映画だよね」ととぼけたコメント。さらに「面白そうだなとは思ったけども、実は具合も悪かったし、やりたくないという気持ちも大きかった。ずぶ濡れになるし、すごくつらかった。撮っている最中は、松江さんはひどい人だと思っていたんですけど、さっき隣で一緒に映画を観ていたら握手をしたくなって。手を伸ばしたら暗かったんで、ちんちんを触りそうになった」と会場を笑わせる。そんな前田が、「松江さんに質問だけど、撮っているときは、僕が握手するだろうというのが見えてるんですか?」と質問すると、松江監督が「スタッフもそうだけど、僕らは根っこが一緒だから、最終的にぶれないものを作れば握手は出来ると思います」と返答。監督に見透かされていたことに悔しそうなそぶりを見せる前野だったが、「このスタッフじゃないと(映画には)出ないし、やらないと思いますね」と付け加えるなど、松江監督を含めたスタッフとのきずなの深さを感じさせるトークショーとなった。


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