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『アジャストメント』の著作権料が未払い!? フィリップ・K・ディックトラストが、製作サイドを告訴

『アジャストメント』の著作権料が未払い!? フィリップ・K・ディックトラストが、製作サイドを告訴
『アジャストメント』の主演マット・デイモン - Jason Kempin / Getty Images

 フィリップ・K・ディックの短編「調整班」の映画化で、今年3月に全米公開、日本では5月に公開されたマット・デイモン主演の映画『アジャストメント』の製作チームが、著作権料が正当に支払われていないとして、ディックの信託会社に訴えられているとウェブサイトThe Wrapが伝えた。

 ロサンゼルスの地方裁判所に提出された申し立てによれば、映画製作側は、原作はすでに公的財産であり著作権料の支払いは発生しない、と主張しているという。というのも、原作は1957年にOrbit Science FictionというSF誌に初出しており、73年に初めて作品集「The Book of Philip K. Dick」に所収された。ところが、ディック側の言い分によれば、作品が雑誌に掲載されたことに関して、作家は把握しておらず許可もしておらず、初の公式出版物は73年の作品集だ、とのこと。

 The Wrapによれば、本作の監督と共同脚本を担当した、映画『ボーン・アルティメイタム』などの脚本家ジョージ・ノルフィは、オプション契約フィーとして、75,000ドル(約600万円)を信託会社に支払っている。その契約において、ライセンス契約締結が成立した際には、映画の製作費に応じて、100万ドル(約8,000万円)から180万ドル(約1億4,400万円)のライセンスフィーに加え、損益分岐点を超えた場合には、更に10万ドル(約800万円)を支払うことに同意しているという。(1ドル=80円換算)

 ちなみに、Orbit Science Fictionは、1953年から54年にかけて、5号出版されただけで休刊したSF雑誌。雑誌における著作権の保護期間や、著作権譲渡の状況がつまびらかにされる必要がありそうだ。

 映画『ブレードランナー』から映画『トータル・リコール』『マイノリティ・リポート』『ペイチェック 消された記憶』など、SF映画界へのディックの貢献度は計り知れない。ディック原作の映画ファンのためにも、慎重で正当な調停が待たれるところだ。(鯨岡孝子)


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