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『ALWAYS三丁目の夕日』シリーズの山崎貴監督が3DCGアニメに挑戦! 作品に仕掛けた“メガヒットの法則”とは?

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山崎貴監督が描く3DCG映画『friendsもののけ島のナキ』
山崎貴監督が描く3DCG映画『friendsもののけ島のナキ』 - (C) 2011「friends もののけ島のナキ」製作委員会

 パート2は興行収入45.6億円、来年最新作が公開される『ALWAYS三丁目の夕日』シリーズや41億円を記録した『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を手掛けた山崎貴監督が、映画『friendsもののけ島のナキ』で3DCGアニメに初挑戦した。童話「泣いた赤鬼」をベースに自ら脚色、同じ製作プロダクション「白組」に所属する八木竜一と共同監督を務めた山崎監督が作品にこめたヒットの仕掛けを明かした。

映画『friendsもののけ島のナキ』写真ギャラリー

 もともと『トイ・ストーリー』『ファインディング・ニモ』『レミーのおいしいレストラン』などを映画館で観てそのハイクオリティな物語に惹かれ、カリフォルニア州にあるピクサー・スタジオの見学もしたという山崎監督。「西のピクサー、東のジブリは会社の名前自体がブランドでもある、モノ作りをする人間にとって憧れのプロダクション」だった。いざ自分たちで3DCGアニメを作ろうと動き始めたとき、「シンプルで強い骨が欲しい」と考え、子どものときに読んだ童話「泣いた赤鬼」を思い出す。「あのビター・ハッピーエンドは子ども心に衝撃でした。原作者の浜田広介先生の私家版の随筆集を読ませてもらったとき、『泣いた赤鬼』とは異なる童話についても哀れさを思いやらせる、そこに文学の命が長く息づくと。つまり『泣いた赤鬼』も、人の心に生き残る仕組みを意図的に持たせていた。しかも『何かを得ようとしたら何かを手放さなさなきゃいけない』という人の世の理やその切なさを子どもに直球で投げている。そこが素晴らしい」。

 そんな童話をベースにして一気に書き上げたプロットを、時間をかけて脚本に練り上げる。「脚本には原作から受けた衝撃、その精神性を強調する仕掛けを入れました。子どもたちをびっくりさせるようにドンデン返しの振り幅を大きくしようとか、感情移入って誤解が解けたときがいちばん大きいよなとか」。そうして完成した物語をカラフルなキャラクターが紡ぐ。それは和風の『モンスターズ・インク』ではなく、ポップな『もののけ姫』でもない。なじみやすい程度に日本的で、ほどよくイマドキというオリジナルなもの。彼らは驚くほど繊細な表情を見せ、香取慎吾や阿部サダヲらの声の演技が確実に物語の厚みを増す。それは通常のアニメのように完成した映像に声をあてるのではなく、声を先に録音し、それを設計図に映像を作った結果。「繊細な演技をするキャラクターを作らせたら日本人の方が優れているかも。ピクサーやドリームワークス打倒! とは思わないけど、それに続く第三勢力に白組がなれればいいなと思っているんです」。(取材・文:浅見祥子)

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