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ドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク監督、名作『アラビアのロレンス』にダメだし(1/2)

ドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク監督、名作『アラビアのロレンス』にダメだし
ドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク監督 - Photo:Harumi Nakayama

 ニュー・ジャーマン・シネマの旗手ヴェルナー・ヘルツォーク監督がこのほど、アラブ首長国連邦で開催されていた第8回ドバイ国際映画祭から生涯功労賞を授与された。授賞式で記念のフィルム型楯を受け取ったヘルツォーク監督は「わたしは約50年間この業界で働いてきたが、まだまだ企画があるし、やり終えてはいない。これは、わたしの葬儀じゃないからね」と69歳の巨匠はユーモアを交えながら気勢を上げた。

 ヘルツォーク監督は長編『生の証明』(1969年製作)でデビューし、アマゾン川上流にオペラハウス建設を夢見る男の壮大なドラマを描いた『フィツカラルド』(1982製作)でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。『パリ、テキサス』(1984製作)で同映画祭パルム・ドールを獲得したヴィム・ヴェンダース監督と並び、ドイツを代表する監督として世界にその名をとどろかせた。制作意欲はいまだ衰えず、2009年のベネチア国際映画祭ではコンペティション部門に『バッド・ルーテナント』(2009製作)と『狂気の行方』(日本未公開)の2作を出品して健在ぶりを見せつけたばかり。日本では、南フランス・ショーベ洞窟の内部を3Dで撮影したドキュメンタリー『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』が来春に公開される。

 記者会見でヘルツォーク監督は「ドバイに来る数日前にも米国のピッツバーグで役者をやってたんだ。『ワン・ショット(原題)/ One shot』という映画でトム・クルーズ相手にバッド・ガイを演じて来たのさ」とニンマリ。また、自身が手がける新作に触れ、近代の中東形成に暗躍した英国人の諜報員ガートルード・ベルの生涯を描く『クィーン・オブ・ザ・デザート(原題)/ Queen of the desert』をヨルダンで長期ロケを行いながら撮影する予定だという。ヘルツォーク監督は「アラビアの世界は非常に愚かに描かれがちで、今見ると『アラビアのロレンス』も真実を描いていないね。あの映画からは今日(の中東情勢)を何も学ぶ事ができないよ」と名作に噛み付きながら、自身のプロジェクトに対する期待感をあおった。

 会見には地元の南アフリカの映画監督という女性も参加しており、彼女から「私たちのような若手に映画作りのアドバイスをください」というお願いも出た。するとヘルツォークは「いろんな映画祭に行くとそういう質問を良く受けるんだよね。そこで私は、映画学校を設立しました」と自身が立ち上げたルージュ・フィルム・スクールをちゃっかりPR。続いて「ただし私の映画学校では技術は教えず、アドバイスを与えるだけだ。「独自のビジョンをいかにしてつかむか?」ということをね。他人の夢はあくまで他人のものであり、ハリウッドの夢はハリウッドに、ヨルダンや南アフリカ、そしてあなたの国の夢はそこにある。その夢を叶えるために闘うことを恐れてはいけないよ」と語りかけていた。


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