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海外の新鋭アーティストを招いて制作支援 日本発の世界的アーティストが続々と誕生

海外の新鋭アーティストを招いて制作支援 日本発の世界的アーティストが続々と誕生
新鋭のクリエーターたち(左から)イマニュエル・ワーグナー、エヴァ・ボリセヴィッチ、マイキー・プリー ズ - Photo:Harumi Nakayama

 海外の新鋭アーティストを招いて制作支援するプロジェクト「アニメーション・アーティスト・イン・レジデンス東京2011−2012」の成果発表が3月6日、東京国立近代美術館フィルムセンターで行われた。

 同プロジェクトは文化庁の平成23年度海外メディア芸術クリエーターの招へい事業の一環で、今年が2年目。昨年参加した英国ジョゼフ・ピアス監督の『パブ』がクレルモンフェラン国際短編映画祭(フランス)に選出されるなど、早くも世界へ羽ばたいている。

 今期は震災の影響で31件と応募者は少なかったが、その中から選ばれたのはポーランドのエヴァ・ボリセヴィッチ(26)、スイスのイマニュエル・ワーグナー(27)、英国のマイキー・プリーズ(27)。3人は昨年12月27日~今年3月10日の75日間滞在し、アニメ制作会社プロダクションI.Gのスタジオ見学や東京藝術大学などの学生たちとの交流を重ねながら、作品を創り上げていった。

 人間の典型的な行動を青と赤の線画で描く『1-2-3』を手掛けていたボリセヴィッチは、日本のポップカルチャーに触れてカラフルな色を取り入れるようになり、またバスの乗車に列を作るなど日本人の礼儀正しさに感銘を受けてスケッチを描きまくったという。傲慢なアーティストが主人公のペーパークラフトによる立体アニメ『ヒー・イズ・ヒア』を企画中のプリーズは、日本での体験がシナリオに大きな変化を与えたと語る。そして、「幸せな瞬間」をテーマにしたアニメ『ハッピー』を日本の学生とコラボレートしたワーグナーは「幸福について視点がそれぞれ異なり、エキサイトな作業となった」と興奮気味に語った。

 3人の指導にあたった、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の岡本美津子教授は「このプロジェクトの魅力は、彼らの制作プロセスを見られること。アニメーターはビジュアル先行で考えるが、彼らがテーマやコンセプトを自問自答しながら創り上げていくことに驚いた。日本の学生にとっても、地球に同じ志を持った人がこんなにいるんだという事が刺激になったと思う」と成果の程を語った。

 3人は年内に制作を終え、国際映画祭の出品を目指す。日本発の世界的アーティストの誕生を期待したい。(取材・文:中山治美)


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