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タブーをテーマにしてきたトッド・ソロンズ監督を直撃!これまでの作品と違った新境地?

タブーをテーマにしてきたトッド・ソロンズ監督を直撃!これまでの作品と違った新境地?
トッド・ソロンズ監督(左)と主演のジョーダン・ゲルバー(右)

 映画『ハピネス』や『ストーリーテリング』などで普通の家庭の狂気をブラックユーモアを交えて描いてきたトッド・ソロンズ監督が、新作『ダークホース(原題) / Drak Horse』について、主演のジョーダン・ゲルバーとともに語った。

 同作は、おもちゃを収集し、両親と暮らす、いまだに大人になりきれない30代の男エイブ(ジョーダン・ゲルバー)は、作家の道を挫折した精神不安定なミランダ(セルマ・ブレア)と出会い恋に落ちてしまう。猛烈にアタックするエイブに、戸惑うミランダ。そして二人の不安定な関係が始まっていくというコメディ/ドラマ作品。

 テレビドラマ「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」などを含めゲスト出演の多かったジョーダン・ゲルバーが、今作では主役を演じている。「まず、ほかにも有名な俳優がたくさん居るにもかかわらず、(主人公を演じるうえで)僕が持ち合わせていた直感的なものが、この役エイブに適しているとしてキャスティングしてくれたトッド監督に感謝しているんだ。トッド監督は非常に俳優にとって仕事をしやすい監督で、僕が演じている際にキャラクターの個性をつかめず、見失ったとしても、トッド監督が常に良い方向に導いてくれていた」と語る通り、ジョーダン・ゲルバーの個性が見事に映画内で表現されていた。

 今作でトッド監督は映画『ウェルカム・ドールハウス』以来、久し振りにアンサンブルキャストではなく、ほぼ主人公だけに焦点を置いて描いている点について「このキャラクターは僕自身をある程度反映したものと言えるが、誰か特定の人物をもとに描いたものではないんだ。それに、この主人公のエイブは特別な存在ではなく、世界中どこにも居るようなキャラクターでもある。例えば、日本でもオタクと言われる実家に住んでいる若者が、部屋も出ずにビデオゲームに興じ、母親が用意した食事をドアの側に置いてもらってるような、そんなどこの国にも多かれ少なかれ存在するような役柄でもあるんだ」と語った。いつもタブー視されるキャラクターを交錯させて描いてきたトッド監督は、今作では精神面を掘り下げて描いている。

 エイブの父親役を演じたクリストファー・ウォーケンについては「彼のエージェントが語っていたが、いつもクリストファーはグロテスクで強烈なキャラクターをオファーされることが多いらしく、今回のようなごく普通の父親役に、あえて興味を持ったらしいんだ。セットでは、彼は何でも僕の要求にオープンに応じてくれ、普段ロックミュージシャンのような髪を立たせた姿の彼に、カツラをかぶらせたり、目の色を変えさせたりしながら、彼のワイルド性を消して、ごく普通の男に仕立てていったんだ。そんな格好でも、彼の内面には(演技の)炎が宿っていて、この父親役にはパーフェクトだった」と明かした。

 最後に、これまですべての作品で脚本を執筆してきたトッド・ソロンズ監督は、いつも他人の脚本もオープンに受け入れることを考えてはいるが、まだまだ自分自身のアイデアがたくさんあるそうで、もし急死した時のことを考え、まだ自分自身の脚本を映画化することに専念したいそうだ。映画は、これまで児童性虐待者、ストーカー、死姦(死体を犯すこと)などタブー視されるテーマなどを描いてきたトッド・ソロンズ監督が、モテない男が必死に女性を愛する姿を描ききっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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