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アイルランド出身のカメレオン俳優、キリアン・マーフィ、ロバート・デ・ニーロと共演した新作とは?

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左からキリアン・マーフィ、 ロドリゴ・コルテス監督
左からキリアン・マーフィ、 ロドリゴ・コルテス監督

 カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した映画『麦の穂をゆらす風』や、アメリカの人気作品『ダークナイト』、『インセプション』などで注目を集めたアイルランド出身のキリアン・マーフィが、新作『レッド・ライツ(原題) / Red Lights』についてロドリゴ・コルテス監督とともに語った。

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 同作は、数々の謎めいた超常現象を調査し、そのからくりを暴いてきた心理学者のマーガレットシガーニー・ウィーヴァー)と彼女の助手トム(キリアン・マーフィ)は、ある日しばらく世間から姿をくらましていた霊能力者サイモン・シルバー(ロバート・デ・ニーロ)の調査に乗り出すが、そこには思いがけない事実が待ち受けていたというサスペンススリラー作品。『[リミット]』のロドリゴ・コルテスが監督/脚本を手掛けている。

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 まず、制作経緯についてコルテス監督は「僕は最初に超常現象の真意に興味を持ったんだ。それは、いわゆるサイキック現象(霊能力、超能力)と言われるなかなか説明できないものと、完全に(からくりであると暴ける)にせものに分かれているんだ。それから、人の脳が感知するメカニズムを探索してみたくなったことが制作のきっかけになったんだよ」と明かした。一方キリアン・マーフィは出演理由について「先が全く予測できないストーリー構成が気に入ったんだ」と話した。

 エンディング間近に、ロバート・デ・ニーロと争う強烈なシーンを演じたことについて「このクライマックスに到達するまでに、彼とは何シーンかすでに共演していて、ある程度彼のことを把握していたが、(クライマックスのシーンでナーバスになっていた僕のために)彼はこれ以上ないような温かいサポートをしてくれたんだ。もっとも僕自身も、一度カメラが回ると、(ロバートとの)二人だけの世界になって、ベストの演技で物語を伝えることに努めたが、そのシーンの撮影が終わって家に戻ると、今僕はロバート・デ・ニーロと共演してきたんだ……と感慨にふけってしまったよ(笑)」と話したマーフィは、デ・ニーロにひけを取らぬ熱演を見せ、数々の作品で見せてきたカメレオン俳優ぶりを発揮している。

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 脚本も執筆したコルテス監督は、デ・ニーロやシガーニー・ウィーヴァーなどの名優がいる中で、どのような演出をセットで行ったのだろうか。「もちろん、撮影前にある程度準備を整えていくが、映画の製作はある意味生き物を扱っているようなもので、もし俳優が映画内でスイッチの押し方を変えたいと言えば、それに同意し、それがあくまで自分が望んでいる方向に向かっていて、真実味を追求できるのであれば、変えても良いいんだ。最終的には、自然に生まれてくるものならば、(即興的なことも)受け入れる気でいるんだよ」と語ったが、サスペンスの要素が強いため、台詞に関してはあまり変えていないそうだ。

 最後にマーフィは、これまでクリストファー・ノーランダニー・ボイルケン・ローチなどの優秀な監督とともに仕事をしてきたが、まだしばらくは監督や脚本家に挑戦することはないと語っていた。映画は、超常現象の嘘を見破っていく心理学者と、伝説の霊能力者との対決が見所の作品に仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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