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『イカとクジラ』のノア・ボーンバック監督が新境地を開拓!

『イカとクジラ』のノア・ボーンバック監督が新境地を開拓!
(左から)ミッキー・サムナー、ノア・ボーンバック監督、グレタ・ガーウィグ

 第50回ニューヨーク映画祭(50th N.Y.F.F)に出品されている作品『フランシズ・ハ(原題) / Frances Ha』の記者会見で、この新作についてノア・ボーンバック監督、女優のグレタ・ガーウィグとミッキー・サムナーが語った。

 同作は、思ったことをすぐに口走るニューヨークに住むバレエダンサーのフランシズ(グレタ・ガーウィグ)は、舞台に立つ自分の夢を追いかけていたが、長きにわたる友人ソフィー(ミッキー・サムナー)が突如ボーイフレンドと婚約したことで、徐々に自分の調子が狂い始めていくが、なんとか自分の居場所を見つけ出していくというモノクロのコメディ作品。監督は映画『イカとクジラ』のノア・ボーンバックが務め、さらに脚本も共同執筆している。

 ボーンバック監督の前二作『マーゴット・ウェディング』『ベン・スティラー 人生は最悪だ!』と比べ、今作はプロダクションの規模が小さくなった理由について「今作では予算を削減し、新たな撮影方法を模索していたからなんだ。まるで今作が僕の処女作品にさえ思えるのは、僕が初監督した映画『彼女と僕のいた場所』では、今作のような撮影技術が利用できなかったが、今回は初心にかえり、これまでとは違った映画を、大きな配給会社のもとを離れて製作したからでもあるんだ」と答えたボーンバック監督は、今作ではデジタルで撮影し、モノクロ映像を施している。

 今作では、女優グレタ・ガーウィグがボーンバック監督と脚本を共同執筆している。「ノア監督と『ベン・スティラー 人生は最悪だ!』でタッグを組んだときに、もう一度彼とともに仕事をしたいと思ったの。それで、彼とE-mailで映画のアイデアを出し合っていたの。そのアイデアの中からキャラクターが登場したのが、わたしが演じるフランシズだったわけ。脚本の執筆過程は、たまに(実際に会って)共同で書いたりしたこともあったけれど、ほとんどはお互い離れて作業して、まずわたしが脚本を書いてから、ノア監督がそれを修正したりしていたの。それから徐々に構成していって、最終的にはニューヨークの素晴らしい俳優をキャスティングできたことは良かったわ」と脚本のコラボに満足し、さらに自分も共同で執筆した主役に特別な感情を持ったようだ。

 映画内ではいろいろなエピソードが交錯しているため、女優ミッキー・サムナーは映画全体を通して自分の役との関連性を見出したのか、それとも自分のキャラクターだけに集中したのか。「実は脚本を渡されなかったの。毎回、数ページの(自分が演じる)シーンを渡されていたために、ストーリー全体を把握していなかったわ。ただ、撮影が映画内の時間の経過とともに行われていたために、このような撮影をこれまでしたことがなかったけれど、わたしは混乱することはなかった。それに、来週の撮影内容を懸念することもないから、その日の撮影に集中することができたわ」と話してくれた通り、それぞれエピソードが展開していく中で、しっかりとした演技が構築されている。

 映画は、繊細な女性の心理と友人関係を見事に描き出し、ボーンバック監督は新境地を開拓しているうえ、さらにウディ・アレンの初期の頃の作品をほうふつさせる映像も魅力の一つだ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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