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井浦新、大西信満ら若松監督の追悼上映で追悼の辞【第25回東京国際映画祭】

井浦新、大西信満ら若松監督の追悼上映で追悼の辞
若松監督の遺志をついで登壇した井浦新

 今月17日に逝去した若松孝二監督の追悼上映が26日、第25回東京国際映画祭を開催中のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、井浦新、大西信満、地曵豪ら晩年の若松作品の常連俳優たち、また本作の撮影監督を務めた辻智彦が来場し、舞台あいさつを行った。

 同映画祭の「日本映画・ある視点部門」は近年、インデペンデント作品を積極的に応援する部門としても機能している。そのためこの日は、インデペンデント映画界の巨星であった若松監督をしのんでの追悼上映会を実施。上映作品には、2007年度の同部門で作品賞を受賞した『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』が選ばれた。

 革命を叫び、時代を疾走した若者たちへの鎮魂歌ともいえる本作は、上映時間3時間10分にも及ぶ大作。日本赤軍との関係も深く、まさにその時代の目撃者であった若松監督だからこそ撮れた作品であり、劇場公開の際にはロングランヒットを記録した。

 晩年の若松作品の常連であった井浦は、本作を通じて若松監督と出会った。「今思うと、監督は怒りを力にして撮っていました。この作品にどれだけ若松監督が情熱を注ぎ込んでいたのか、後になるほど、どんどん思い起こされます。この作品にはきっと、そういう監督の情熱がそのまま映像に焼き付いています。ぜひ体で若松孝二を感じてください」と呼び掛けた。

 「映画は観客に観てもらってようやく完成する」という哲学を徹底していた若松監督。「声を掛けられれば、どんな小さな映画祭であっても、北は北海道から南は沖縄まで、海外も含め何十回も舞台あいさつをしてきました。僕たちは必ずお客さまの前に立って、自分の口でごあいさつする、ということを徹底的に叩き込まれた」と語るのは、『キャタピラー』の四股を失った軍人の演技が印象深い大西だ。まさにそんな若松監督の遺志を継ぐように、しっかりと観客の前に立った大西は「この映画にはみんなの思いが詰まっております。最後まで見届けてください」と若松監督の思いを観客に伝えた。(取材・文:壬生智裕)

第25回東京国際映画祭は10月28日まで六本木ヒルズほかにて開催中


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