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『悪の教典』原作者、映画化には複雑…映像化は不可能だと思っていただけに

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映像化について「うれしい反面、複雑な気分ですよね」と明かした貴志祐介
映像化について「うれしい反面、複雑な気分ですよね」と明かした貴志祐介 - 写真提供:文藝春秋

 『海猿』シリーズの伊藤英明が大量殺りくを行う教師にふんすることで話題の映画『悪の教典』の原作者・貴志祐介が、絶対に不可能だと思っていたという映画化への思いを語った。

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 1996年に「十三番目の人格 ISOLA」でデビューして以降、「黒い家」「青の炎」「鍵のかかった部屋」などを発表している貴志。ジャンルにとらわれない作風は一作ごとに新境地を開拓し、今や押しも押されもせぬ人気作家の一人だ。今年はテレビドラマ「鍵のかかった部屋」、テレビアニメ「新世界より」、そして映画『悪の教典』と映像化ラッシュが続いている。

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 上記作品に加え、映画『黒い家』『青の炎』など、その著作の多くが映像化されている。だが意外にも貴志自身は、執筆の際「映像に負けないためにはどうするか」を念頭に置いているという。その最たる例が、本作の原作。高校の人気教師が実はサイコパスであり、自分の立場を守るために担任するクラスの生徒の皆殺しをもくろむという原作は、その過激かつ残虐な内容故に「映画化は絶対に無理だと思っていました」という。

 だが、現実には映画化のオファーが殺到し、鬼才・三池崇史監督の下、映画化が実現。「見終わった後は、ぼうぜんとして立ち上がれませんでしたね」と明かした貴志は、本作について「さすが、あまたの人を映画で殺してきた三池監督だと。さじ加減が絶妙なんですね。変な言い方ですが、たとえ非難を浴びせられても、この映画となら心中できる。そう思いました」と太鼓判を押す。

 その一方で、小説家だからこそ感じる悔しい気持ちもある。「絶対に映像化できないと思っていた作品が映像化されてしまったわけですから、うれしい反面、複雑な気分ですよね」という貴志は、本作に小説ではできない、映画ならではの映像表現が盛り込まれていることを認めた上で、「映画はライバルであり、師匠」と断言。映像化が創作の糧になると明かした。(編集部・福田麗)

映画『悪の教典』は11月10日より全国公開

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