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ロバート・デ・ニーロがゴールデン・グローブ候補を逃した理由

第85回アカデミー賞

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口はわざわいのもと……ロバート・デ・ニーロ
口はわざわいのもと……ロバート・デ・ニーロ

 アカデミー賞受賞経験もあるロバート・デ・ニーロが、米現地時間13日に発表されたゴールデン・グローブ候補から外され、周囲を驚かせている。映画『世界にひとつのプレイブック』でロバートが見せた演技は、映画評論家たちから高い評価を得ているものの、ゴールデン・グローブの決定権を持つハリウッド外国人映画記者協会(略称HFPA)のメンバーたちは、ロバートのノミネートを退けたのだ。

ロバート・デ・ニーロ出演!映画『世界にひとつのプレイブック』場面写真

 2011年にゴールデン・グローブの功労賞にあたるセシル・B・デミル賞を受賞していたロバート。そのときの受賞スピーチが、今回の冷遇に起因しているという。ロバートは「大切なのは、映画を作るフィルムメーカーたちと、かたや映画スターの横に立ち、写真に収まるだけのHFPAの方たちが、共に(映画業界に)いるということ」とトゲのある発言をしていたのだ。

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 実は、アカデミー賞の前哨戦として、最も知名度の高い賞であるゴールデン・グローブだが、その決定権を持っているのは、HFPAに属するたった90人弱の外国人記者たち。何千人ものアカデミー会員たちが選ぶアカデミー賞と大きく異なるこの点を指摘し、口の悪い業界人の中には同賞を「変な世界の映画賞」「映画賞のはみだしっ子」と呼ぶやからもいる。

 そんな間口の狭い映画賞でのロバートのスピーチは、悪い冗談で済まされるはずもなく、現在もHFPAメンバーの脳裏に焼き付いたままとなっている。その上、ロバートがHFPA主催の『世界にひとつのプレイブック』記者会見を全て欠席したことも、火に油を注いだ。HFPAは、ロバートに「償いの意志なし」と見なし、ゴールデン・グローブ賞候補から排除したようだ。『世界にひとつのプレイブック』にとっては、はた迷惑な状況である。

 ロバートの一件で思い出すのは、今年のアカデミー賞有力候補と目されていた映画『ザ・マスター』の主演男優ホアキン・フェニックスがアカデミー賞を軽んじた発言をして大ヒンシュクを買ったこと。後で謝罪めいたコメントをしていたものの、ホアキンはアカデミー賞で苦戦を強いられるともっぱらのうわさとなっている。「軽口は大きな船をも沈ませる」という英語のことわざがあるが、まさに「口はわざわいのもと」、軽口は立派なキャリアをも沈ませかねない。(文・ロス取材:明美・トスト / Akemi Tosto)

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