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ノミネート作品の実力!演出、脚本、役者 キモになるのは?【第85回アカデミー賞】(1/2)

ノミネート作品の実力!演出、脚本、役者 キモになるのは?
スティーヴン・スピルバーグ監督が『リンカーン』でこだわったのは音! - (C) 2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION and DREAMWORKS II DISTRIBUTION CO., LLC

 いよいよ2月25日(日本時間)に本番を迎える映画の祭典、第85回アカデミー賞授賞式。これまでも数々の名作を生み出してきた同賞だが、今回のノミネート作品において、特に演出やテクニック、キャスティング、脚本に傑出した4作品について紹介したい。

 演出においては、もはや神の領域のスティーヴン・スピルバーグ監督だが、『リンカーン』で見せた繊細なこだわりには、驚くばかりだ。たとえば当時の様子をできるだけ忠実に再現するために使用した、ある「音」。作中でリンカーンの懐中時計の音が聞こえるシーンは、ケンタッキー州フランクフォート歴史研究博物館に保管されていたリンカーンの懐中時計の音を使用しているそう。ちなみにその時計は、リンカーンが暗殺されたときに所持していた本物。12年にも渡って製作を温め続けていただけに、監督のリンカーン大統領への敬意と愛が感じられる。

 また、監督3作目という、スピルバーグ監督にキャリアは遠く及ばないが、飛び抜けた才能をみせるベン・アフレック。『アルゴ』は、つい先日発表された全米プロデューサー組合賞作品賞、ならびに全米映画俳優組合賞で最高賞となるアンサンブル演技賞など、あらゆる賞レースを制覇している。アフレック監督がこだわったストイックなテクニックは、郡を抜いている。それは映画の舞台となった1970年代の雰囲気を映像で表現するため、デジタルでなくフィルムでの撮影を敢行し、さらにフィルムの1コマを半分に切って使用し、現像時に2倍に引き伸ばすという手法を使ったことだ。デジタルで表現できることをあえて手間のかかるテクニックを使用したことにより、当時の映画によくありがちな映像のざらつき感をより強調して見せることに成功している。

 演出はもちろんだが、脚本も映画の肝。『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督最新作『ゼロ・ダーク・サーティ』の脚本は、何度も推敲を重ねた上に完成度を高めていった。実は制作中、ビンラディン捕獲作戦の失敗が軸となった展開だったという本作。しかし撮影開始直後、ビンラディン殺害のニュースが世界中で話題になり、冒頭の911の部分を除いて、総書き直しとなったという。内容の変更にも関わらず丁寧にリサーチを繰り返し、臨場感ある骨太なドラマに仕上げ、脚本賞にノミネートされている。

 一方、監督だけではなく役者が作品の評価を高めている作品が『レ・ミゼラブル』。それは先日発表されていたゴールデン・グローブ賞の結果が証明している。同賞で男優賞(コメディー/ミュージカル)を受賞したヒュー・ジャックマンと助演女優賞で受賞したアン・ハサウェイには、役づくりにおいて並々ならぬ苦労があったという。ヒューは、やつれたジャン・バルジャンを演じるにあたり、36時間水を飲まないことで体内の水分を激減させ、目の周りや頬をこけさせることに成功。アンはやせ細ったファンテーヌを演じるために、オートミールだけを食べ続けて11キロ減量したという。まさに、アカデミー賞レベルの役づくりをして挑んだ鬼気迫る演技が、高評価を得たのは当然の結果だろう。


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