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金熊賞はルーマニア映画に!東欧勢が躍進【第63回ベルリン国際映画祭】(1/2)

金熊賞はルーマニア映画に!東欧勢が躍進
金熊賞のトロフィーを掲げるカリン・ピーター・ネッツァー監督 - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間16日、第63回ベルリン国際映画祭授賞式が開催され、コンペティション部門の最高賞にあたる金熊賞には、カリン・ピーター・ネッツァー監督の映画『チャイルズ・ポーズ(英題) / Child's Pose』(ルーマニア)が選ばれた。審査員賞(銀熊賞)にはダニス・タノヴィッチ監督作品『アン・エピソード・イン・ザ・ライフ・オブ・アン・アイアン・ピッカー(英題) / An Episode in the Life of an Iron Picker』(ボスニア・ヘルツェゴビナ、フランス、スロベニア)が選出されるなど東欧勢が大きな賞をさらった。

 『チャイルドズ・ポーズ(英題)』は、人身事故を起こした息子を守ろうとするあまり、周囲との軋轢(あつれき)を生んでしまう母親を主人公にした物語。ネッツアー監督は受賞者会見で「母と息子の関係がメインテーマ。それは普遍的なものだ」とルーマニアではなく、どこの国でも共通する親子関係に焦点を当てたことを強調した。

 一方、審査員賞と最優秀男優賞という2つの銀熊賞を獲得した『アン・エピソード・イン・ザ・ライフ・オブ・アン・アイアン・ピッカー(英題)』は、くず鉄拾いをする極貧家庭を描くもので社会情勢とは切り離せない。会見ではタノヴィッチ監督と主演のナジフ・ムジッチが、ボスニア・ヘルツェゴビナの現状を訴えた。

 また、最優秀脚本賞(銀熊賞)を獲得した『クローズド・カーテン(英題) / Closed Curtain』のジャファル・パナヒ監督は、反体制的な映画を作ったとして、イランから国外に出ることを禁じられており不参加。代わりに共同監督のカンブジア・パルトヴィがトロフィーを受け取った。

 日本勢では、フォーラム部門で上映された池谷薫監督の震災ドキュメンタリー映画『先祖になる』がエキュメニカル審査員賞のスペシャル・メンション(特別賞)を受賞した。映画祭とは独立した賞であるエキュメニカル審査員賞は、キリスト教徒の映画関係者により創設されたもので、人間性の深みに触れた作品に贈られる。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

主な受賞作、受賞者は以下の通り。
金熊賞
『チャイルズ・ポーズ(英題)』(カリン・ピーター・ネッツアー監督)−ルーマニア

銀熊賞−審査員賞
『アン・エピソード・イン・ザ・ライフ・オブ・アン・アイアン・ピッカー(英題)』(ダニス・タノヴィッチ監督)−ボスニア・ヘルツェゴビナ、フランス、スロベニア


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