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『オールド・ボーイ』のパク・チャヌク監督が明かす初のアメリカ作品とは?

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パク・チャヌク監督
パク・チャヌク監督

 今年のサンダンス映画祭で話題になった新作映画『ストーカー(原題) / Stoker』についてパク・チャヌク監督が語った。

 同作は、高校生のインディア・ストーカー(ミア・ワシコウスカ)は、最愛の父親を交通事故で亡くし、母親イヴリン(ニコール・キッドマン)と共に情緒不安定だったある日、存在すら知らなかった叔父チャーリー(マシュー・グード)が家族を訪れてくる。だが、いつの間にかチャーリーは母親に近づき、居ついてしまったため、その彼の怪しい行動を警戒し出すインディアだったが、彼女もまたチャーリーに徐々に惹(ひ)かれ始めていくというスリラー作品。映画『オールド・ボーイ』などでおなじみのパク・チャヌク監督がメガホンを取っている。

 脚本をテレビドラマ「プリズン・ブレイク」のウェントワース・ミラーが手掛けているが、本作で彼の出演を考えなかったのか。「ウェントワース自身は脚本家、クリエイターとして参加し、キャスティングされることを望んでいなかった。それに、叔父役チャーリーは彼よりも年上に見える俳優をキャスティングしたかったからでもあるんだ」と答えた。(ちなみに、ウェントワース・ミラーの方がマシュー・グードよりも若く見えるが、実際はウェントワース・ミラーの方が年上)

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 映画内では、インディアとチャーリーの関係が注目される。「インディアは(父親の死によって)自分を閉ざしていて、彼女自身から何かを打ち明けることがない。脚本にも、他の人に触られることを嫌がっている人物と記されている。もちろん、主人公が自分を閉ざしているだけならば話は展開しないが、インディアは映画内ではわずかな感情表現をしていて、僕も細心の注意を払ってそれを演出していた」と述べた。

 パク・チャヌク監督は、撮影前にある絵画をミアに見せていたそうだ。「実は、それはこの映画の製作に携わったリドリー・スコットが僕に提案してくれたことなんだ。彼が僕に提案してくれて良かったのは、僕自身も絵画のカラーに影響されることがあり、本作ではインディアの衣装に(絵画の影響が)反映されている。でも、どの絵画がどのシーンに影響を及ぼしたかを説明するのは難しいため、観客も今作を鑑賞してみて、それに同意してくれたり、逆に反論する人もいるかもしれない」と語った。実際にはアメデオ・モディリアーニ(イタリアの画家)、ジョン・エヴァレット・ミレー(イギリスの画家)などの作品をミアに見せ、主役インディアのキャラクターを想像してもらったそうだ。

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 最後に、今作の製作に携わった故トニー・スコットについては、トニー監督が、パク・チャヌク監督が韓国で製作した作品を観て気に入ってくれて、今作を製作することになったが、実際にトニー監督に会って話すことができなかったと残念がっていた。映画は、パク・チャヌク監督が韓国で製作していた作品よりもグロテスクではないが、精神心理を追求した個性的なキャラクターたちが興味深い。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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