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韓国語、広東語、英語、大阪弁が飛び交う『恋するミナミ』初公開

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リム・カーワイ監督(左)と小橋賢児
リム・カーワイ監督(左)と小橋賢児

 香港、韓国(ソウル)大阪の3都市でマレーシア出身のリム・カーワイ監督の撮影したラブストーリー『Fly Me To Minami~恋するミナミ』が、このほど開催された第8回大阪アジアン映画祭でワールドプレミア上映された。カーワイ監督は「大阪が舞台の映画が、大阪で初披露されてうれしい」と喜びを爆発させた。

 出演者は、本作が6年ぶりの俳優復帰作となる小橋賢児を筆頭に韓国女優ベク・ソルアなど各国から集結。セリフは、韓国語、広東語、英語、そして大阪弁が飛び交うアジアンミクスチャーな作品だ。これを、企画決定から完成までわずか約4か月で作り上げたという。

 シンガポール在住で製作総指揮を務めた加藤順彦氏が、舞台裏を明かす。「昨年夏、尖閣諸島と竹島問題で日・中・韓が揺れているのを外から見ていて、映画で何かメッセージが出せないかと思った。洋画でも邦画でもない、アジア映画を作ったつもりです」。

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 カーワイ監督もまた社会情勢の渦に巻き込まれたという。大阪大学出身のカーワイ監督は堪能な語学力と、『マジック&ロス』(2011)などアジアを股にかけた映画作りの経験を買われ、日中合作映画に参加予定だった。しかし日中関係の悪化から制作は中止に。その時、旧知の加藤氏の思いを聞き、映画製作に賛同した。

 自ら“シネマドリフター”(漂流する映画作家)を名乗るカーワイ監督は「僕にとっても、映画にとっても国籍は意味がない。実際、我々もそうだったが、言葉は通じなくても、触れ合うことで互いの距離は近づいたと思う」と力説した。

 撮影は、2012年~2013年の年末年始に行われた。カウントダウンで賑わうミナミのひっかけ橋(戎橋)や初詣客で賑わう難波神社でも撮影され、活気あふれるミナミの街と人がそのまま切り取られている。小橋も「リムさんだからこそ撮れた作品。僕も撮影の約2か月間、エネルギッシュな大阪に居られて楽しかった」と感想を述べた。

 本作は今秋日本公開予定。スタッフ・キャストの思いがアジア、そして世界へと広がっていくことを期待したい。(取材・文:中山治美)

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