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ナオミ・ワッツに直撃!スマトラ島沖地震で被災した家族の奇跡のサバイバルを振り返る

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津波発生後、ヒロインの変わりゆく姿は息をのむほどショッキング
津波発生後、ヒロインの変わりゆく姿は息をのむほどショッキング - (C) 2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L.

 スマトラ島沖地震の生存者の実話に基づく映画『インポッシブル』で、第85回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたナオミ・ワッツが、ヒロインのモデルとなった女性の壮絶な体験や撮影の裏側を振り返った。

映画『インポッシブル』写真ギャラリー

 映画『インポッシブル』は、タイのリゾート地で巨大津波に襲われ、離れ離れになったベロン夫妻と3人の子どもたちの絶望と再生の道のりを克明に追った実録ドラマ。瀕死(ひんし)の重傷を負いながら行方不明になった夫と息子を捜し求めるヒロインを熱演したナオミは、モデルとなったマリア・ベロンの印象を「マリアは一目見ただけで、(生きる)強さと彼女が体験したストーリーが伝わってくる人よ」と語る。

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 巨大津波が海岸をのみ込む冒頭10分に1年余りが費やされ、CGではなく本物の水を使用した本作。その徹底ぶりゆえに、生き残った家族のダメージが生々しく伝わってくる。津波にのみ込まれ、恐怖におびえるマリアが命を取り留めた背景には、まさに奇跡的な瞬間があったという。「マリアは津波にのみ込まれているとき、あまりのつらさに死にたいと思っていた。でも、そのとき『ママ!』と叫ぶ息子の声が聞こえたの。それで彼女は死にたいと思った自分に怒りを覚え、サバイブする方法を考えるようになった。運、そして家族の愛が重なり合った結果、助かったのだと思うわ」

 『マルホランド・ドライブ』ではハリウッドで夢に破れる女優志望の女性、『ザ・リング』では少女の幽霊におびえるシングルマザー、『ファニーゲーム U.S.A.』では家に押し入った青年にいたぶられる母親など、何かと追い詰められる役が多いナオミだが、今回はその頂点を極める試練が待ち受けていたようだ。「一番つらかったのは水中のシーン。だって、わたしもう40代なのよ! 津波に流されて(流木などの障害物に)小突き回される状態を、1か月間繰り返したわ。監督から『こう言える? ああ言える?』って言われても口の中が水だらけで話すことなんてできなかった」と心身共にギリギリの状態だった撮影の日々を思い返す。

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 劇中、思わず目を背けてしまうような重い傷を負い、避難所の担架の上で衰弱しながらも、「困っている人を助けなさい」と息子に命じるマリアの崇高な姿はキリストを思わせ、絶望の中に差し込んだかすかな光のようだ。ほぼ全編、横たわったままの演技にしてアカデミー賞にノミネートされたナオミの驚くべき名演をスクリーンで受け止めてほしい。(取材・文:編集部・石井百合子)

映画『インポッシブル』は、6月14日よりTOHOシネマズシャンテほかで公開

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