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ピクサーの9か年計画!“質より量”のアニメ業界に警鐘

ピクサーの9か年計画!“質より量”のアニメ業界に警鐘
“質より量”のアニメ業界に警鐘を鳴らしたピクサーCCOのジョン・ラセター

 ディズニーとピクサーという二大アニメーション会社でチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)を務めるジョン・ラセターが、ピクサーの今後の事業計画を明かした。近年は1年に1作のペースで長編を制作してきたピクサーだが、2014年以降は2年に3作のペースで新作を発表。それらは全て、ディズニーがピクサーを買収した2006年から予定していたことなのだという。

 ディズニーに完全子会社化された2006年以降、ピクサーの最大の変化として挙げられるのはシリーズものの存在だろう。それ以前は『トイ・ストーリー』しかシリーズ化されている作品はなかったが、2006年以降に突如『カーズ』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』がシリーズ化され、『カーズ2』『モンスターズ・ユニバーシティ』『ファインディング・ドリー』(2015年公開予定)といった続編ものを生み出した。

 ピクサーのCCOであるラセターは、7年前、ディズニーに買収された際に「続編作品については、君たちに責任をもって作ってもらいたい」と伝えられていたことを告白。だが、ピクサーは「オリジナル作品にこだわる」という信条を掲げていたため、ラセターは契約と信条との間で板挟みになったといい「それまでのペースで作品を制作していてはとても追いつかない状況でした」と明かす。

 その問題を解決するための手段としてラセターが選んだのはスタジオの拡大だった。「スタジオの規模を大きくすることで、オリジナル作品の他に続編作品を手掛ける余裕を生むことができると考えたのです」と振り返ったラセターだが、もちろん、すぐにその成果が出るわけではない。ピクサーが同社史上初めて1年に2作の新作を発表するのは今から2年後の2015年。ディズニーによる買収から数えると、実に9年の時を要した計算になる。

 それだけの十分な準備期間をかけて制作体制を整えたラセターだけに、現在のアニメーション業界には不満もある。「他のスタジオが制作ペースを上げるのはお金を稼ぐためであり、そのためにクオリティーが犠牲にされることも多々あります」と苦言を呈する場面もあったが、その一方で、ピクサーについては「クオリティーは何よりも重要なものです。なので、それを落とすことは絶対に避けなければなりませんでした。だからこそ、わたしたちは長い期間をかけて、制作体制を整えたのです」とその信条を明かしていた。(編集部・福田麗)

映画『モンスターズ・ユニバーシティ』は公開中


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