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戦時下で本を守った人々に迫る…『疎開した40万冊の図書』が終戦記念日に上映

戦時下で本を守った人々に迫る…『疎開した40万冊の図書』が終戦記念日に上映
映画『疎開した40万冊の図書』上映会に登壇した長塚京三ら

 戦争から命懸けで本を守った人々の姿を描くドキュメンタリー映画『疎開した40万冊の図書』の上映会が終戦記念日の8月15日、日比谷図書文化館で行われ、ナレーションを務めた俳優の長塚京三をはじめ、作家の早乙女勝元、座間直壮(NPO法人共同保存図書館・多摩理事長)、そして司会進行役として監督の金高謙二が登壇。映画では伝えきれなかった当時の背景や日本の文化財産を死守した人々への思いを熱く語った。

 本作は戦時中、日比谷図書館館長・中田邦造の指揮のもと、日本の文化である約40万冊の貴重な蔵書を命懸けで疎開させた人々の姿を描いた渾身(こんしん)のドキュメンタリー。当時の都立一中(現・日比谷高校)の生徒たちや図書館員、元国会図書館職員の作家・阿刀田高らの証言で、戦争の陰に埋もれていた知られざる真実に肉迫する。

 東京大空襲戦災資料センター館長も務め、当時を知る証言者として本編にも登場した早乙女は、「この映画のお話を聞いてまず頭に浮かんだのは、ヒトラーの焚書。本は心を豊かにするもの。それを焼いてしまうという行為は心を焼いてしまうことと同じ。これを心に留めておく必要がある」と本の大切さを強調。さらに「本編の冒頭に“真理はわれわれを自由にする“という言葉が出てくるが、本をはじめ日本の文化を残していくためには、真理を守る側がこれを貫いていかなければならない」と将来への希望を言葉に託した。

 また、ナレーションで本作に参加した長塚は、「都立一中生が妙な使命感を持たず、粛々と重い蔵書を大八車やリュックで運んでいく姿に感動した。勤労動員とはいえ、日本にこういう子たちがいたから、戦争は負けたけれど文化は大脱走できた」と感想を述べ、「本という知的なものを守り抜いたという意味では、終戦記念日に観ることはいいこと」と本日8月15日に上映できたことに喜びをかみしめていた。(取材・文:坂田正樹)

映画『疎開した40万冊の図書』は9月17日、10月15日に日比谷図書文化館、11月2日より都立写真美術館にて上映
協力:千代田区立日比谷図書文化館


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