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忽那汐里、最後までもがき続けた遊女役で女優としての成長を遂げる!

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映画『許されざる者』で悲劇の遊女なつめを演じる忽那汐里
映画『許されざる者』で悲劇の遊女なつめを演じる忽那汐里

 クリント・イーストウッド監督・主演の同名作を、李相日監督、渡辺謙主演で新たに作り上げた『許されざる者』に出演している女優の忽那汐里が、冬の北海道・上川町に作られた巨大セットで行われたロケを振り返った。忽那は本作で、物語の発端となる、悪党に顔を切り刻まれる女郎・なつめを演じている。

 映画『フラガール』が大好きだったという忽那は、現場での李監督の印象を「コミュニケーションをマメにとり、役柄について一緒に悩み抜いてくださる監督でした。監督が納得いかないと、撮影が止まってしまうこともあるんですが、そんなふうに悩む姿も包み隠さず見せてくれることが、とても新鮮に感じられました」と語る。

 男に傷つけられ、心にも深い傷を負ったなつめを演じるにあたって、「李監督からは目で演技をしてほしいと日々言われていました」と撮影を振り返った。あるシーンでは撮影後に李監督から「あの演技はとても納得がいくものではなかった」とダメ出しを受け、後日リテイクしたこともあったという。監督の言葉だけを切り取ると厳しく聞こえるが、忽那は「わたしももう一度やりたいと思えたから頑張れた。今は感謝の気持ちでいっぱいです」と笑顔を浮かべた。

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 「目で演じるということがとても難しく、最後の最後までもがき続けた」と話す忽那だが、そんな彼女を奮い立たせたのは、寒いセットの中、息を真っ白にしながら懸命に働くスタッフたちの姿だったそう。「リテイクのときは照明も最初に撮影したときと同じように組まなければいけないし、時間や労力も2倍になってしまう。プレッシャーとは違いますが、スタッフの方たちが頑張る姿を見て、自分だけじゃなく、みんなで頑張っていかなくちゃって心から思いました」。
 
 「良いものを作ろうという熱意が人一倍強い人たちが集まった現場だった」と言う忽那は、今回、女優として「みんなでモノを作っていくという気持ちの大切さ」を学んだという。役者の先輩はもちろん、スタッフの背中は彼女を一回り大人の女優へと成長させたようだ。(編集部・森田真帆)

映画『許されざる者』は9月13日より全国公開

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