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芥川賞作家・田中慎弥、映画『共喰い』とAKBの公演を比較するおちゃめな一面

芥川賞作家・田中慎弥、映画『共喰い』とAKBの公演を比較するおちゃめな一面
映画『共喰い』のプレミア上映会舞台あいさつに出席した芥川賞作家・田中慎弥

 第146回芥川賞受賞の同名小説を映画化した話題作『共喰い』のプレミア上映会舞台あいさつが26日、都内で行われ、原作者の田中慎弥が、青山真治監督、出演の菅田将暉、篠原友希子、光石研らと共に登壇した。田中は自身の作品が映画化されたことについて「自分の本が出版されるのと同じくらいの喜び」と語った。

 田中は芥川賞受賞会見での「都知事閣下と東京都民各位のために、もらっといてやる」という発言で知られるが、この日はそんな毒舌は封印。25日に行われたアイドルグループAKB48の東京ドーム公演に足を運んだことを明かした上で、満員の客席へ向けて「あれは日本の明るさの頂点。今日は日本のダークの頂点をご堪能ください」とスピーチするなど、ちゃめっ気のあるところを見せて会場を盛り上げた。

 芥川賞受賞時の発言があるため「怖そうな人」というイメージが先行する田中だが、光石は「撮影を一日見に来られたときに現場を楽しんでくださり、一緒に写メをお願いしたら満面の笑みで応えてくださった」と意外な一面を披露。主演の菅田も、田中と食事をした際に受賞時の発言の真意を聞き出そうとすると「そんなに分析しないでくれ」と言われたというエピソードを笑いながら明かした。

 一方の田中は、撮影現場を見学したときのことを振り返ると「わたしはたった一人で机の前で仕事をしますので、一つの瞬間を作るのにいろんな人が力を注ぐ映画の現場をうらやましいと思った」とコメント。続けて「いろんな見方がありますが、それぞれが独立した作品。原作と同じかどうかではなく、独立した作品として評価してほしい」と観客に呼び掛けると、青山監督も「僕も同じように考えています」と共感していた。

 『共喰い』は昭和最後の夏の山口を舞台に、暴力的な性癖がある父を持った17歳の高校生の血と性を描いた作品。この日の舞台あいさつでは、先日、本作が第66回ロカルノ国際映画祭で「YOUTH JURY AWARD 最優秀作品賞」と「ボッカリーノ賞最優秀監督賞」をダブル受賞したことを受け、菅田から青山監督への花束の贈呈も行われた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『共喰い』は9月7日より新宿ピカデリーほか全国公開


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