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ブライアン・デ・パルマ監督が語る新作スリラーとリメイク版『キャリー』への思いは?

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ブライアン・デ・パルマ監督
ブライアン・デ・パルマ監督

 映画『キャリー』『スカーフェイス』を手掛けたブライアン・デ・パルマ監督が、新作『パッション』について語った。

地獄絵図……オリジナル版『キャリー』写真ギャラリー

 同作は、広告代理店の上司クリスティーン(レイチェル・マクアダムス)が部下イザベル(ノオミ・ラパス)の成果を横取りし、昇進を果たしたため、それまで従順だったイザベルは復讐を決意するが、その計画は自分自身をも不利にする矛盾に満ちていたというもの。フランスの名匠アラン・コルノー監督の映画『ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて』をデ・パルマ監督がリメイクした。

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 コルノー作品のどこに惹(ひ)かれたのか、との質問に「クリスティーンとイザベルがお互い巧みにだまそうとする関係に興味を持った。ただコルノー作品では、二人の関係は陰険だが、あまり際立った争いではなかったため、今作では二人の関係に、より緊張感を持たせ、女性同士の官能的なシーンや、お互いが足を引っ張るシーンを増やした」と答えた。さらに撮影前にレイチェルとノオミの意見を取り入れて脚本を改稿したため、オリジナル作品とは異なるそうだ。

 ペドロ・アルモドバル作品の撮影監督ホセ・ルイス・アルカイネとのタッグについて「女優はいかに正しい撮影手法で撮られるかを気にしている。だから、クラシックな手法で女優を美しく撮れる撮影監督を雇おうと思った。僕は映画『ボディ・ダブル』で撮影監督をオーディションした際、美しい女優をそろえたから、照明を当てて女優を美しく撮れない撮影監督ならば、雇う必要があるのか?と思っていた。今回も美しい女優陣をそろえたから、本当に撮影を知り尽くしたホセに依頼したんだ」と答えた。

 ベルリンでの撮影は「当初、ほとんどはロンドンで撮影する予定だったが、ロンドンの街は映画によく使われ新鮮味がない。そこで、あまりアメリカ作品で描かれない、素晴らしい建築物のあるベルリンを選んだ。それに映画内で描かれている広告会社は国際的企業だから、どこの大都市でもよかった」と語り、さらに映画『ラン・ローラ・ラン』のトム・ティクヴァ監督と友人になったデ・パルマ監督は、彼のスタッフが今作に参加したことを明かした。

 なお、リメイク版『キャリー』については、キンバリー・ピアース監督に電話で製作前にアドバイスしたそうだ。映画は演技派女優のだまし合いがスリリングで、まさにデ・パルマ監督の真骨頂と言える作品だ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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