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ウォン・カーウァイが明かす、こだわりの『グランド・マスター』撮影手法は?

ウォン・カーウァイが明かす、こだわりの『グランド・マスター』撮影手法は?
ウォン・カーウァイ監督

 香港映画界で活躍するウォン・カーウァイが、映画『グランド・マスター』の宣伝のためにアメリカを訪れ、新作について語った。

 本作は、北の八掛拳(はっけしょう)の宗師バオセンが引退を決意し、一番弟子マーサンを後継者に指名するが、マーサンがバオセンに背き彼を殺害したことで、バオセンの娘ルオメイ(チャン・ツィイー)と後継者候補だったイップ・マン(トニー・レオン)が、マーサンへの復讐を図っていくというもの。ウォン・カーウァイ監督はイップ・マンの1930~1950年代に焦点を当て、十年以上の構想期間を経て製作した。

 実在したイップ・マンを描くうえで「イップ・マンを描いた映画はたくさんあるが、歴史的に正しい作品を製作したかった。彼が日本人や西洋人と戦っているような偽りのストーリーを作り上げたくはなかった。それにこれまでの作品では、戦うシーンを通して彼をヒーローに仕立て上げていたが、この映画では彼の波乱の人生の中で、むしろ彼が敵と戦わない箇所でヒーローとして描いている」と違いを語った。

 映像を構成していく過程について「もちろん、カメラがアクションの動きに対して常に移動して撮影していたが、武術の対戦シーンの芸術性に関しては、アクションディレクターだけでなく、俳優の武術の動きが正しいかを確認するトレーナーもセットに居たんだ。彼らにはデモンストレーションをしてもらい、どんな動きが映像として映えるか判断してもらった。そして武術は拳だけでなく、一連の体の動きによって決まることがわかったんだ。さらに僕らは、その体と拳の動きを、雨や雪のシーンで描くことでコントラストを作り、カメラのスピードを変えて撮影した」と明かした。

 映画内で描かれる1930年代の男女格差について「特に30年代の武術の世界は、女性の居る場所がなかった。だから、宗師がこの映画のように娘に武術の技を継承するなんてことも考えられなかった。娘ならば良き妻、良き母になる義務があり、武術家になるべきではないと思われていた。でも、イップ・マンも金持ちの家に生まれ、武術家ではなくビジネスマンになるはずだった。そんなイップ・マンとルオメイが戦いを通して、武術を追求する情熱を選択していくところが面白い」と答えた。

 映画は、これまでのイップ・マン描いた映画とは一線を画し、ある意味、究極のイップ・マン作品と言えるのではないか?(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

映画『グランド・マスター』ブルーレイ&DVDは12月5日発売 ブルーレイ スタンダード・エディション 価格:3,990円(税込み) ほか複数仕様あり 発売元:ギャガ 販売元:松竹


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