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丸尾末広原作『少女椿』カナザワ映画祭で上映!場内が狂気の世界に変貌!

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面をつけたダンサーが踊る場内 一面『少女椿』世界に!
面をつけたダンサーが踊る場内 一面『少女椿』世界に!

 漫画家・丸尾末広の原作をアニメ映画化した『地下幻燈劇画 少女椿』(1992)が16日、石川県金沢市で開催された「カナザワ映画祭 2013」のクロージング作品として上映された。会場となった金沢都ホテル(旧ロキシー劇場)は、上映に合わせ、劇中の見世物小屋をイメージした世界に変ぼうを遂げた。

映画『地下幻燈劇画 少女椿』フォトギャラリー

 カナザワ映画祭のクロージング作品に選ばれたのは、丸尾末広の代表作をアニメ化した同作。母を亡くした薄幸の美少女・みどりちゃんが、見世物小屋で働くうちに狂気の世界へと導かれるさまを、耽美的な世界観と共に描き出した作品だ。監督はカルトアニメ『二度と目覚めぬ子守唄』の原田浩(本作クレジットでは絵津久秋)。原画・動画を何年もかけてコツコツと一人で描き続けるという驚愕(きょうがく)のスタイルは本作でも踏襲されている。

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 1999年に海外映画祭において上映後、フィルムが成田空港の税関で没収・廃棄され、国内輸入禁止・上映禁止の書類が制作会社に届けられたという事件など、数々の逸話を持つ本作。今回、10数年ぶりにオリジナルネガが発見され、有志の手によって16ミリフィルムのニュープリントを作成。本映画祭をもって、フィルム上映が実現されることとなった。

 これまでも、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、そして昨年のカナザワ映画祭(上映素材はベーカムテープ)とごく限られた機会にしか上映されてこなかった同作。ギミック付き上映が必須であり、この日は、会場内を映画に合わせた世界に変貌させるべく、スタッフが急ピッチの模様替え作業に奔走。会場全体に白いテープ状の紙、赤い糸などが巻き散らされ、劇中の見世物小屋をイメージした、雑多な雰囲気を演出していた。

 通路には動物の面をかぶった男女が横たわり、上映前から会場に異様な雰囲気を醸し出す。いよいよ上映が開始されると、スクリーン横できつねの面を着けた女性ダンサーが踊り、会場いっぱいに桜吹雪が舞い散るなど、仕掛けたっぷりの内容に観客は大盛り上がり。上映終了後、映画祭スタッフをねぎらう大きな拍手が送られ、今年のカナザワ映画祭も大盛況のうちに幕を下ろした。(取材・文:壬生智裕)

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