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養老孟司、ジブリ配給の認知症アニメに共感「他人事じゃない」

養老孟司、ジブリ配給の認知症アニメに共感「他人事じゃない」
養老孟司氏

 6日、パシフィコ横浜で開催された「介護の日記念フォーラム」で養護老人施設を舞台にしたスペインの長編アニメーション映画『しわ』が上映され、配給元である三鷹の森ジブリ美術館の事務局長・西岡純一氏と東京大学名誉教授・養老孟司氏が上映前にトークセッションを行った。養老氏は「わたしも後期高齢者で他人事ではないと思って観ていた。老人が、ただ弱っていくさまだけでなく学習していくさまも描かれていて、とてもバランスがいい作品だと思う」と本作を絶賛した。

 西岡氏はまず本作とジブリの関連について、「この作品を作ったイグナシオ・フェレーラス監督がそもそも高畑勲監督の大ファンだったんです」と紹介。「子どもの頃からスペインでも放送された『アルプスの少女ハイジ』や『母をたずねて三千里』をよく観ていらっしゃったそうで、自分が初監督した作品を高畑監督に観てもらいたいと、作品に日本語字幕を付けてジブリに送ってくださった。それを観た高畑がこれは傑作だと日本での配給を決めた」と公開までの経緯を説明した。

 スペインのアカデミー賞といわれるゴヤ賞で最優秀アニメーション賞と最優秀脚本賞を受賞した本作だが、養老氏は「お金をかけていない映画だなって思った」と笑顔で話す。「でもね、お金がないってことはとても大事なんです。お金がないからこそ人間は努力をし、いろいろと考えて行動する。それが成果につながるんです。人も映画も同じ。子育てもお金をかけたらだいたい、いい結果にはならないでしょ」と持論を展開した。

 また、高齢化社会や認知症をテーマに、養護老人ホームで暮らす主人公の家族問題や老い、友情といったドラマが生々しく描かれていることについて、養老氏は「自分もそうとうボケてきていてね。やっちゃいそうなことが描かれている。僕らが観るととても現実味がありますよ」と共感した様子。「これを実写でやったら暗くて観てられないんじゃないかな。アニメにするからいい。アニメだと抽象的なので言いたいことが言える。アニメの良さがよく出た作品だと思う」と感想を述べていた。 (取材・文 名鹿祥史)

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