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戸田恵子、「アンパンマン」声優をやめることを考えていた…やなせたかしさんとのお別れに意気消沈

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「アンパンマン」の声優をやめることも考えたと明かした戸田恵子
「アンパンマン」の声優をやめることも考えたと明かした戸田恵子

 女優の戸田恵子が6日、新宿NSビル内のイベントホールで行われた「ありがとう! やなせたかし先生95歳おめでとう!」の会に出席し、昨年10月13日に心不全のため94歳で逝去した漫画家のやなせたかしさんをしのぶとともに、長年務めてきた「アンパンマン」の声優を「もうやりたくない」と考えていたことを告白した。

 「アンパンマン」を生み出したやなせさんに感謝の意を表するために行われたこの日の会。祭壇の前に登場した戸田は「昨年、先生がお空に行ってしまってからは、今に至るまで寂しい日が続いているわけですが、一時はわたし自身もひどくしょげまして」と振り返ると、「これからもずっと(アンパンマンの)声を続けていくんだということは声優チームの強い気持ちとしてありましたけども、半分わがままを言わせていただくなら、『先生がいないなら、もうやりたくないな』という気持ちになったときもありました」と正直な思いを吐露した。

 しかし、そんな戸田の気持ちをくつがえしたのは子どもたちの笑顔だったという。「被災地に行って子どもたちと触れ合う機会がありましたが、そういった大人の事情とは全く関係なく、アンパンマンやばいきんまんの着ぐるみが出てくると、子どもたちは本当に満面の笑みで喜んでくれた」といい、「アンパンマン」の声を続けることを決意。

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 「わたしたちの事情とは関係なく、みんなアンパンマンのことを好きでいてくれるんだなと改めて感じた次第です。先生もお空から見守ってくれていると思います。これからは1本でも多く、子どもたちのために『アンパンマン』の放送を続けてまいりたいと思います」と前向きなところを見せた。

 さらに「先生は人を楽しませることが大好きな人だった」といい、「だいたいこういったパーティは今まで先生が仕切ってくださっていたので、今日は右往左往しています。今までは本当に先生がやってくれたんだなと思いましたね」としみじみ。だが、そんなやなせさんに対して「ちゃんと面と向かってありがとうございますと言ってこなかった。次があると思っていたものですから、『お疲れ様でした』としか言わなかったことが心残りでした」と後悔をにじませる一幕もあった。(取材・文:壬生智裕)

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