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元受刑者&HIV陽性者たちの劇団を追ったドキュメンタリーが公開! 涙する観客に監督ももらい泣き

元受刑者&HIV陽性者たちの劇団を追ったドキュメンタリーが公開! 涙する観客に監督ももらい泣き
新井英夫氏と坂上香監督

 22日、元受刑者とHIV陽性者たちが自らの人生を演劇にするアマチュア劇団の活動を追ったドキュメンタリー映画『トークバック 沈黙を破る女たち』の初日舞台あいさつが渋谷シアターイメージフォーラムで行われ、坂上香監督と体奏家の新井英夫氏が登壇し、本作に込めた思いを語った。

 同作はサンフランシスコの刑務所で誕生し、病気への偏見やさまざまな問題を抱えるメンバーで構成されたアマチュア劇団「メデア・プロジェクト:囚われた女たちの劇場」の女性団員たちが、芝居作りを通して自己と向き合い、トークバック(声を上げる)する過程を見つめたドキュメンタリー。

 坂上監督といえば、10年前にもアメリカの刑務所で終身刑の受刑者たちが対話を通じて更生していく姿を追ったドキュメンタリー映画『Lifers ライファーズ 終身刑を超えて』を制作。劇場公開の長編映画2作目として再びセンセーショナルな本作を手掛けた理由について「対話は人が変わっていく上で欠かせない要素ですが、刑務所の中で個人が変わっても、なかなか社会につながっていけなかったり、言葉だけではなくいろいろな表現が人には必要だとか限界を感じました」と新たなプログラムを模索していたことを説明。

 そんな中、世界中を歩き回って出会ったのが「メデア・プロジェクト」だ。演劇を通してコミュニケーションする女性たちの姿に「ラディカルで、どんどん観客の世界にも入って、自分たちが演劇をして完結しない。価値観をお互いに揺るがし合う両方のフォロー性みたいなものにすごく関心を持ちました」と制作を決めたことを述懐。制作に実に8年も費やした意欲作で「日本はなかなかコミュニケーション自体がしにくいと思いますが、お互いを揺るがし合う、この感覚をぜひ日本の方に観ていただきたい」と語りかけた。

 舞台あいさつ中には作品に感動した観客が涙を流しながら感想を述べ、坂上監督がもらい泣きする一幕も。坂上監督は日本では劇中のようにHIVに感染したり、他人とは違う背景があってもそれを公表しづらいという社会的背景を問題点に挙げて、「みな、それぞれしんどさとか、大変な思いをしていると思うので、それとちゃんと語れる社会にするために、この作品がそのきっかけになれば」と思いを語った。(中村好伸)

映画『トークバック 沈黙を破る女たち』は公開中


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