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アルツハイマー病と脳卒中の両親を持つライターを描いた新作映画

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(左から)マイケル・マレン監督、ブライアン・グリーンバーグ、リンダ・ラヴィン
(左から)マイケル・マレン監督、ブライアン・グリーンバーグ、リンダ・ラヴィン

 映画『ステイ・フレンズ』のブライアン・グリーンバーグが、新作『ア・ショート・ヒストリー・オブ・ディケイ(原題) / A Short History of Decay』について、名舞台女優リンダ・ラヴィンとマイケル・マレン監督と共に語った。

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 本作は、彼女に別れを告げられ、自身の小説の執筆に行き詰まった舞台脚本家ネイサン(ブライアン)は、母親(リンダ)がアルツハイマー病を患い、父親が脳卒中で倒れて病院に担ぎ込まれたことで、両親の住むフロリダの実家で二人の面倒を見る決意をし、そこでさまざまな人生の指針を見いだしていくというドラマ。アフリカで記者だった過去を持つマイケル・マレン監督の長編デビュー作。

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 記者としての実体験が反映されているのかとの質問に、マイケル監督は「小説が出版されようが、作家として成功しようが、ライターは自分が偽物と感じることがある。僕は20代のライター初期の頃に、脚本(結局映画化されなかった脚本)がスタジオにオプションされ、ヴィレッジ・ボイスの記者としても執筆したが、必死に生き残ろうとして葛藤していた頃に、そんなことを感じていた。だから、多少誇張されているが、ネイサンには僕の要素が含まれている」と明かした。

 ブライアンはネイサン役について「ライターとしての覚醒を望むネイサンは、同じくライターで野心家の女性と付き合っているが、良好な関係ではなく、すぐに彼女に別れを告げられる。でも、その別れを母親に報告できずにいて、母親が元カノの話をする度に、ナイフで胸を突き刺されるような痛みを感じるんだ」と語るとおり、親の前で自分の体裁を守ろうとする様子がリアルに描かれている。

 アルツハイマー病を患う母親を演じたリンダは「共演者とわたしは、ほぼ脚本に記されていたことを演じただけだった。ネイサンはトラブルを抱え、繊細なの。母親はアルツハイマー病ながらも、息子を勇気づけるために強く生き、母親と息子の関係が発展していく。でも母親は記憶を失い始めていることに感傷的なの。頻繁に舞台に立つわたしにとっても、記憶を失う恐怖は共感でき、記憶を失うイメージから役作りをしていった」と語った。この母親は実際にマイケル監督の母親がベースになっているそうだ。

 映画は、さまざまな苦境の中で、家族がひとつになっていく過程を明るいライトタッチで描いたコメディー作品だが、病気を抱える両親を真に捉えている点も興味深い。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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