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『私の男』熊切監督、モスクワ受賞で増えたのは審査員の仕事

『私の男』熊切監督、モスクワ受賞で増えたのは審査員の仕事
熊切和嘉監督

 映画『私の男』でスペイン・サンセバスチャン国際映画祭、韓国・釜山国際映画祭など国内外の映画祭に引っ張りだこの熊切和嘉監督がインタビューに応じた。6月に世界四大映画祭と称される第36回モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞と最優秀男優賞(浅野忠信)をW受賞し快進撃を続けている監督だが、受賞効果で増えた仕事の依頼は「映画祭の審査員」だという。

 そもそもモスクワ受賞の朗報が届いたのが、第16回台北映画祭の国際ニュータレント・コンペティション部門で審査員を務めていたときのことだった。その後も第9回札幌国際短編映画祭、第6回下北沢映画祭に参加し、23日から開催されている第27回東京国際映画祭では日本映画スプラッシュ部門の審査委員という大役を担っている。まさに今年を代表する監督として注目されている証しだ。

 サンセバスチャン映画祭の上映も2回とも満席になるほどの注目ぶり。モスクワの記者会見では、禁断の恋を描いた内容から「どんな家庭環境に育ったのか」と記者から詰問されたという苦いエピソードがある。だが昨今は作品を理解しようと「外国人のわたしたちにはわからない、北海道という土地柄ならではのシーンがあったら教えてほしい」という質問も飛ぶようになった。

 熊切監督は「褒められると自信が持てるけど、ちょっと突っ込まれると弱気になりますね。(作品の内容から)厳しい意見もあると覚悟して撮ったのですが……」と苦笑いし、いまだに観客の反応に敏感になっていることを明かしていた。

 また監督としての挑戦も続けている。ドラマ「深夜食堂3」の演出家としてシリーズ初参戦。「深夜食堂」は演出陣の中で最年長である松岡錠司監督に「(後輩の)山下敦弘に撮らせているなら、俺にもやらせろ」と直談判したという。また11月に公開される新作映画『光の音色-THE BACK HORN Film-』で、ロックバンドTHE BACK HORNの音楽と映像のコラボに挑戦。ロケ先のロシアで、撮影をめぐって地元警察とひと悶着(もんちゃく)を起こしながらも完成させた。

 熊切監督は「ドラマは正直、難しかった。完成しているキャラクターたちなので、彼らの芝居は崩せない。でも(主演の)小林薫さんには僕の映画(『海炭市叙景』『夏の終り』)の中では情けない男ばかりやってもらっているので、毅然(きぜん)とした薫さんを一回撮ってみたかった」と話す。熊切監督は12月から文化庁の新進芸術家海外研修制度でパリ留学することが決まっており、まさに飛躍の年だ。(取材・文:中山治美)

映画『私の男』のDVD&ブルーレイはハピネットより2015年2月3日発売
映画『光の音色-THE BACK HORN Film-』は11月1日より全国公開
テレビドラマ「深夜食堂3」は毎日放送・TBSほかにて放送中


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