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白都真理…涙 伝説のカルト映画でしごかれた故・池田敏春監督を思う

白都真理…涙 伝説のカルト映画でしごかれた故・池田敏春監督を思う
『人魚伝説』ブルーレイ発売記念イベントに出席し撮影秘話などを語った映画評論家・樋口尚文(左)と白都真理

 女優の白都真理が8日、池袋の新文芸坐で行われた「『人魚伝説』ブルーレイ発売記念」オールナイトイベントに来場、故・池田敏春監督との思い出を振り返った。

 池田監督が手がけた『人魚伝説』は、原発誘致をめぐる陰謀のために夫を殺された海女・みぎわが、誘致にかかわった人々を次々と血祭りにあげていく姿を描き出した伝説のカルト映画。池田監督は、復讐(ふくしゅう)の鬼と化した海女、みぎわに徹底的になりきらせるために、撮影現場のみならず宿泊先でも白都を監視。海に潜るシーンもスタントはなし。さらに撮影期間をどんどん延期させるなど、精神的にも肉体的にも白都を徹底的に追い込んだ。過酷な撮影に我慢を重ねてきた彼女だったが、裁ちばさみで自分の髪を切るというシーンの撮影でついに爆発。持っていたはさみを投げつけ、涙が止まらなかったという。

 そんな白都のもとにやってきた池田監督は「今すごく悔しいだろう。自分がコントロールできないその状況をよく覚えておけ。役者なんだから、そういうことを財産にしろ」と諭したという。それには白都も「女優が泣いたときになだめるんじゃなくて、やってみろと。挑戦状をたたきつけられたような感じだった。大変だけど、この監督は役者のことを考えていると思った」と振り返る。

白都真理
故・池田敏春監督について語り涙を流す場面も

 しかし、「今から10年くらい前に一度、謝りたかったと言われたことがあります」と述懐する白都。そのとき池田監督は「頭の中ではやりたいことがどんどん広がっていくけど、今みたいにCGもないし、立ち回りも全部やらせてしまった。アクションのトレーニングをやったわけではないのに必要以上に過酷なことを要求しすぎた。でもお前はやってくれた。他の作品で女優と組んでも、これ以上要求するなと、周りのガードが入りすぎてしまう。お前みたいに頑張る女優はいないんだよ」と言われ、「うれしいような複雑なような……」と述懐する白都。

 その後、「俺はもういいかな……」とポツリつぶやく池田監督を、白都は「そんなこと言わないで作品を撮ってくださいよ」と励まして別れたという。しかし2010年、池田監督は『人魚伝説』のロケ現場となった三重県伊勢志摩の海に身を投じてしまった。「そのときはショックでしばらくは……」と大粒の涙をこぼした白都は言葉を詰まらせた。(取材・文:壬生智裕)

「人魚伝説 HDニューマスター版」ブルーレイ(税別4,800円)は発売中


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