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監督が感激の涙!東京フィルメックス最優秀作品賞にフィリピン映画『クロコダイル』!

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受章に涙を浮かべた『クロコダイル』のフランシス・セイビヤー・パション監督(左)
受章に涙を浮かべた『クロコダイル』のフランシス・セイビヤー・パション監督(左)

 アジア圏を中心に新進監督の作品を集めた国際映画祭「第15回東京フィルメックス」の受賞記者会見とクロージングセレモニーが29日、有楽町朝日ホールで行われ、フランシス・セイビヤー・パション監督のフィリピン映画 『クロコダイル』が最優秀作品賞に選ばれた。

第15回東京フィルメックス写真ギャラリー

 『クロコダイル』は、フィリピン南部、南アグサンの湿地帯に暮らす人々の生活とその直面する問題点を、ワニに襲われた娘の遺体を探す母親の姿を通して描き出した作品。フィリピン若手監督の登竜門であるシネマラヤ映画祭で最優秀作品賞を受賞するなど、高い評価を受けている。

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 受賞を知ったパション監督は涙を浮かべながら、「大変に驚いております」と感無量の表情。本作に主演したアンジェリ・バヤニや、プロデューサーたちと共に喜びを分かち合った。パション監督は、本映画祭が若者を対象に実施している映画分野の人材育成プログラム「タレンツ・トーキョー」の出身者。「この映画が東京フィルメックスで上映されるだけでも光栄だったのに、賞までいただけるなんて。まるで祝福されているような気分です」と晴れ晴れとした顔で付け加えた。

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『クロコダイル』の監督、キャスト、プロデューサー陣

 審査委員のリチャード・ローマンドは同作の受賞理由として「監督の直感的かつ観察力に優れたスキルにより、わたしたちはスピルチュアルな旅を体験し、このような固有な世界があることに気付かされます。この作品の強さは、実直で一貫性を持った監督のスタイルと、キャストの生き生きとした表現力にあります」と説明した。

 また、イランの巨匠モフセン・マフマルバフ監督の『プレジデント』が観客賞を受賞。現在、ロンドンにいるというマフマルバフ監督からのメッセージが読みあげられた。そこには「『プレジデント』の平和のメッセージに観客賞が与えられたということは、わたしにとって非常に大きな意味があります。人間はお互いに殺し合うためではなく、愛するために生まれたのです。でも今の世界には暴力があふれている。30億年かかってこの地球に生まれてきた命が、たった30年間で人間の手で破壊されたのです」とあり、最後には「芸術、特に映画は、この暴力的な世界に平和のメッセージを伝える大きな手段を持っていると思います」と付け加えられていた。(取材・文:壬生智裕)

■「第15回フィルメックス」受賞結果

学生審査員賞:『彼女のそばで』(アサフ・コルマン監督)
観客賞:『プレジデント』(モフセン・マフマルバフ監督)
スペシャル・メンション:『シャドウデイズ』(チャオ・ダーヨン監督)
審査員特別賞:『彼女のそばで』(アサフ・コルマン監督)
最優秀作品賞:『クロコダイル』(フランシス・セイビヤー・パション監督)

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