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漫画家・杉浦日向子さん実兄、アニメ化作品『百日紅』に感謝!

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原恵一監督、鈴木雅也氏と弘子夫人
原恵一監督、鈴木雅也氏と弘子夫人

 2005年に亡くなった漫画家・杉浦日向子さんの実兄である鈴木雅也氏、そして弘子夫人が17日、スペースFS汐留で行われた長編アニメーション映画『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』完成披露イベントに来場し、原恵一監督に謝辞を述べた。

映画『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』フォトギャラリー

 江戸の浮世絵師・葛飾北斎と、その制作をサポートした娘・お栄(後の葛飾応為)を取り巻く人間模様を描き出した本作は、杉浦さんの代表作のひとつとして名高いコミックが原作。登壇した原監督は「杉浦さんは、僕には絶対に超えられない天才。20代後半で初めて杉浦作品に出会い、その後は杉浦さんの影響が大きい」と思い入れの強さを語る。

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 この日は、そんな杉浦さんの実兄である雅也氏も映画を鑑賞。「すばらしい作品を作っていただいて。兄としては妹に代わってお礼をします」と原監督に語り掛けた雅也氏は、「彼女がいたら(本作を)どれだけ喜んだか。(『百日紅』だけでなく)過去の作品など、うちの妹の作品のことをいろいろとわかっていないと、(原作にないことなども)とてもあのようなふくらませ方はできない。(日向子さんも)きっと喜んでくれていると思います」と称賛。

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原恵一監督

 さらに日向子さんの人柄について「天才というよりも、相当な努力家でしたね。家にある資料もすごい量でした。『漫画家って小説家に比べると損だよね。小説は文字だけだけど、漫画家は背景にあるものなども描いていかなきゃいけないから』と言いながらも、歯をくいしばって頑張っていた。彼女が遺(のこ)した作品を振り返ると、頑張りすぎて燃え尽きたような感じがします」と述懐。さらに「杉浦日向子を知らない人も多いとは思いますが、この作品を通して杉浦日向子というヤツがいたんだと思っていただきたい。そしてもっと彼女の作品を好きになってもらえる方が増えることが1番の願いです」と付け加えた。

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 本作の主題歌は、生前の杉浦さんが大ファンだった椎名林檎の「最果てが見たい」に決定している。雅也氏も「彼女が病院に入院していたころに聴いていた。若い看護師さんからも『(日向子さんは)林檎さんが好きでしたね』と言われた。だからこれが(主題歌に)実現して、すごいよね、と彼女に声を掛けたいような気持ち」と晴れ晴れとした顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)

映画『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』は5月9日より全国公開

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