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世界中に子供が居るスター俳優の没後10周年を描いたイタリア映画とは?

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新作について語ったクリスチナ・コメンチーニ監督

 ニューヨークのリンカーン・センターで開催中の Open Roads: New Italian Cinema で上映された話題作『ラテン・ラヴァー(原題) / Latin Lover』について、クリスチナ・コメンチーニ監督が語った。

 同作は、イタリアのスター俳優、サヴェリオが亡くなってから10年、2人の元妻(ヴィルナ・リージ、マリサ・パレデス)と世界各国に居る4人の娘と孫たちが、町が主催する彼の没後10周年式典に集まるものの、残された女だらけの家族は、いつしかサヴェリオの過去をめぐっていがみ合うというドラマ。

 映画内では1950~60年代に活躍したサヴェリオの映像を交錯させている。「1950~60年代のイタリア映画は世界中にも知られていて、わたし自身もこの黄金期は好きな時代で、それを話すことも好き。それと今作もそうだけれど、わたしはこれまで人間関係の複雑さをコメディーを通して描いてきた。でも、映画界に関してはまだ描いたことはなかったの。だから、その映画界を利用して、女性同士の人間関係を伝えなければと感じたの」と製作意図を明かした。

 フェリーニ、デ・シーカ、ヴィスコンティらが居た時代と、現在のイタリア映画を比べてみて「世界中があの時代からだいぶ変化したわ。ここアメリカでも、例えば現在の映画『ワイルド・スピード』は戦後間もなくの映画と比べてかなり違う。当時のイタリアは戦後の変化が目まぐるしく、国を再建しながら近代的な世の中になっていき、全てが素晴らしく思えた。さらに1945年には女性参政権が与えられた。ただ、まだ教育を受けていない女性が多かったため、これから世界に対してオープンにならなければとも感じられていた。そんな中で、映画において当時と変わってきているのは女性の視線で、現代の映画の構成には重要な意味をなしていると思う」と彼女なりの見解を述べた。

 イタリアの名女優故ヴィルナ・リージさん(昨年12月に死去)とペドロ・アルモドバル作品の常連のスペインの名女優マリサ・パレデスのキャスティングについて「今作の財産は女優たちなの。主演のこの二人や娘役の女優たち全員が、わたしのオファー通りに出演してくれた。わたしは監督よりも、むしろ脚本家兼作家として活動してきて、このような強いキャラクターの女性たちを肉付けしながら構成していくのが大好き。彼女たちは、映画内でそれぞれが異なった演技のスタイルを披露してくれたわ」と評価した。

 映画は、古き良き時代のイタリアと現代の女性を交錯させながら描いた秀作。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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