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工藤夕貴が見た二階堂ふみのハングリー精神 英語で話したいとお願いされる

工藤夕貴が見た二階堂ふみのハングリー精神 英語で話したいとお願いされる
『この国の空』について語った工藤夕貴

 映画『ミステリー・トレイン』『ヒマラヤ杉に降る雪』などに出演した工藤夕貴が、ニューヨークのジャパン・ソサエティーのイベント、ジャパン・カッツで上映された新作『この国の空』について語った。

 本作では、終戦間近の東京で、母(工藤)、おばと共に、度重なる空襲におびえ不安な日々を送る19歳の里子(二階堂ふみ)が、丙種により徴兵を免れ、妻子を疎開させ一人で生活する隣人・市毛(長谷川博己)の身の回りの世話することに生きがいを見いだし、いつしか市毛への恋心が芽生えていくさまが描かれる。芥川賞作家・高井有一の谷崎潤一郎賞受賞作を、『ヴァイブレータ』の脚本家・荒井晴彦が映画化した。

 脚本家として名をはせた荒井の演出について「彼は役者に配慮をしてくださって、ここまで言っていいのかと遠慮されている時が見受けられ、わたしの方から直接聞きにいったこともありました。もし監督と脚本家が違えば、脚本に記されたことを監督の解釈で現場で書き換えることもあります。でも今回は監督が脚本家でもあるので、答えがそこにあるようなもので、質問もしやすかったです」と最適な撮影環境だったようだ。

 二階堂との共演は「わたしは彼女が大好きです。良い意味でハングリーさを持っていますね。彼女は外国映画にも出たいという気持ちを持っているようで、実は撮影の初日にわたしに英語でしゃべりたいと言ってきました。だから、現場でモンペの格好をしながら、英語で会話をしていました。彼女は精神的に成熟していますが、まだまだ若い部分もあり、そのアンバランスさがチャーミングでした」と答えた。今作では二階堂は少女から大人に成長する微妙な年代を繊細に演じている。

 戦争映画だが、血が流れたり、人が死んだりするシーンがない。「戦争自体、基本的にどの国の人にとっても気持ち良くないはずです。例えば、ベトナム戦争を描いた米作品をベトナム人が観たら、あまり良い気持ちにならないように、どこの国の人も、自国が行ってきた戦争を遺憾に思うでしょう。また当然、自国を美化することもあり、基本的には映画はどちらかの国寄りで描かれます。だから、誰が観ても手放しで観られる戦争の芸術映画は、とても少ないです。今作には、人間ドラマとして世界中の人々が共感できる部分があります」と自信みなぎる言葉で語った。

 映画は、血を見せずに戦争時代の人間模様を描いた注目作だ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

映画『この国の空』は8月8日より全国公開


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